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三つの支援


 

経営支援の取り組み事例

事例1
 企業の業種:繊維製品製造業
 年商:約1億円
 従業員・パート人数:20名

1.経営支援までの経緯

 繊維製品製造業を営む企業の社長さんが資金繰りに困り、後継者である息子さんと一緒に保証協会の保証課を訪れました。
 応対した保証協会の担当者(中小企業診断士)は、当該企業の取引金融機関に連絡を取り、当面の資金不足については制度資金での対応を検討するという方向性を出すとともに、社長さんと息子さんに対して経営改善計画書を作成することを提案しました。
 その後、後継者である息子さんが経営改善計画書を作成してきましたが、その際に、保証協会に経営改善に関するアドバイスをしてもらいたいと言われたことから、経営支援活動がスタートしました。
 社長さんは職人気質で経理面が不得手でしたが、誠実な性格であり、また、息子さんが経営改善に対して意欲的でありました。営業力の強化策として他社での経験が豊富な営業マンを雇い入れるなど、売上増加に向けての改善努力が示されましたので、保証協会としても経営改善の見込みがあると判断して、支援を行うことといたしました。

2.経営支援前の企業の状況

 売上が低迷していて返済財源は乏しく、借入金の返済が進むと手元資金が不足し逆に補填が必要になるほどでした。また、平成2年に工場などの設備投資を行うために借り入れた債務のなかに高い金利のものがあり資金繰りを圧迫していましたので、金融機関に借換え等について相談していたのですが、進展しませんでした。
 更に、事業所を訪問してみると機械の不稼動が目立ち、事務スペースや通路などにも資材が雑然と置かれているなど、整理整頓がなされていない実情にありました。

3.経営改善計画の策定とその後の状況

 経営支援チームを3人で編制し、企業訪問は一日がかりで合計7回行いました。経営陣との面談の他に、今後の改善活動のキーマンとなる各部門の従業員にも了解を得たうえで面談し、当該企業の課題やあるべき姿について話し合いました。経営改善計画の策定までには約3ヶ月を要しましたが、作成した計画書について当該企業と保証協会で内容を確認し合い、策定作業を完了しました。
 経営改善計画の策定後、当該企業から「経営改善計画会議レポート」が保証協会に提出されました。同レポートにおいて、経営改善計画を具体的に実行するために企業内で検討した経過について報告を受けています。
 その後、新たに支援方針を打ち出した金融機関との連携により、懸案であった高金利の借入金の一部についての借換えも実現しました。こういった積み重ねの中で、経営陣と従業員の危機意識・協働意識は強まり、売上高も前年を上回るペースに回復しつつあります。
 経営支援チームでは、今後2年程度の間、定期的に企業訪問等を行い経営改善の実施状況を確認しながら、更に経営全般について支援活動を継続していく予定です。

 

事例2
 企業の業種:衣服その他繊維品製造業
 年商:約1億円
 従業員・パート人数:5名

1.経営支援までの経緯

 当該企業は、相応の業歴や知名度を有する当地老舗の衣服その他繊維品製造業者です。
 需要の減少から業界の自然淘汰が進み、また積極的な営業活動も行ってこなかったことから、ここ数期売上が伸び悩んでいる状況にありました。こうした中で、懸命に経費の削減に努め、役員等からの借入金により月々の資金繰りを確保してきましたが、事業は縮小均衡に向かっていました。当該企業は独自で経営改善計画書を作成していましたが、今一歩掘り下げた計画には至らず、計画策定後の「PDCA=【Plan(計画)、Do(実行)、Check(点検)、Action(処置・改善)】」の実施も不十分の状況でした。
 取引金融機関としても、当該企業に対して以前から経営支援を行っていたのですが、保証協会も、経営支援によって業績が改善する可能性が高いと判断したことから、社長さんの理解と協力を得て、金融機関と協会とが連携して経営支援を行うこととしました。

2.経営支援前の企業の状況

 当該企業を取り巻く事業環境や経営内容から、社長さんも従業員も、このままではいけないという危機意識を共有していたものの、従来の知名度等から一定額の受注は確保できていたことから、改善に向けて何をいつまでにどうすればよいかという具体的な取り組みについては実施されていませんでした。
 また、改善に向けた建設的な提案があっても、いざとなると従来のスタイルを変えることに抵抗がある場合もありました。

3.経営改善計画の策定とその後の状況

 金融機関が2名、保証協会が4名で、社長さんらと合計5回の面談を実施しました。
 当該企業が現在置かれている状況や問題点を再認識し、従前のままではいけないという認識を共有したうえで、社長さんらが頭の中に描いていることを現場に落とし込み、具体化してみるというやり方で、経営改善計画の策定に取り組みました。企業、金融機関、保証協会のどこかが一方的に策定するのではなく、あくまで三者で足並みをそろえ、一丸となって策定するように努めました。具体的には、営業活動の強化、原価管理の把握、顧客情報の有効活用、財務(資金繰り)の改善等を、改善項目の中心としました。以前から経営に参画していた後継者は、経営改善に向けて前向きな姿勢が見られ、当該企業の将来に明るい希望を見ることができました。
 策定された経営改善計画の実施は、まだスタートしたばかりで、成果はこれから現れてくる段階です。経営改善に取り組む上で最も重要になるのは「意識改革」ですが、社長さんをはじめ当該企業の従業員が、真摯に「PDCA」を繰り返していく中で、意識が高まるとともに、改善の効果が徐々に実績に現れてくることを期待しつつ、今後も、企業訪問等でモニタリングを行い、支援活動を継続していく予定です。



事例3
 企業の業種:野菜漬物製造業
 年商:約8千万円
 従業員・パート人数:25名

1.経営支援までの経緯

 当該企業は、相応の業歴を有する野菜漬物製造業者です。一般に漬物製造業は製造原価に占める原材料の比率が高く、天候に左右されたり価格変動が大きいなど、原材料が収益に及ぼす影響が大きい業種です。需要については漬物が日本人の伝統的嗜好品であることから比較的安定しているといえますが、消費者の嗜好の変化、核家族化などの環境変化に対して、新製品開発、自社ブランドにより差別化を図ることが大切であるといわれております。
 こうした中で、当該企業は、全社一丸となって事業に取り組んでいるものの、目立った看板商品もなく、組織管理体制も不十分であることなどから、5年前には1億5千万円程度あった売上は毎期前年比15%程度減少し、直近では8千万円程度にまで落ち込んでいました。このため、本業での利益が確保できず、また現状の経営状態、経営上の問題点及び改善の方向性が定まらないまま、事業継続していることが問題点でした。
 会社として危機意識は有していたものの、どのように対応すれば良いか悩んでいたところ、タイミングよく金融機関からアプローチがあり、金融機関と保証協会との連携による経営支援を受けることにしました。

2.経営支援前の企業の状況

 当該企業は、売上が毎期減少していることから、現状を打開しなければならないという意識は強かったのですが、日々の仕事に追われる中で、「誰に何を売るか」というコンセプトが明確ではありませんでした。「具体的に何をどうすればよいのか」という迷いや「どうせうまくいかないのではないか」という不安感もあり、社内で具体的な改善案策定に向けた話し合いを設ける機会はありませんでした。また、事務所及び工場内には、整理・整頓が行き届いていない箇所もありました。

3.経営改善計画の策定とその後の状況

 保証協会の経営支援チーム2名が、金融機関1名とともに、当該企業と合計5回の面談を実施しました。当該企業が現在置かれている状況や問題点を再認識し、具体的な改善計画を策定し、責任者を定めて改善に向けた取組を開始しました。
 改善計画については、当該企業、金融機関及び保証協会の三者で現状の問題点を認識し、将来のあるべき姿を話し合い、それに向けて実現可能な計画を策定しました。財務・資金繰りに係る計画のほか、「誰に何を売るか」というコンセプトを明確にした経営戦略についても策定しました。これらの取組の中で、従来から実質的経営者として経営に参画していた後継者も、これまで疎かった経営指標に関心が及ぶようになりました。
 改善の効果が数値で確認できるのはこれからですが、売上は回復基調にあり、事務所及び工場内の整理・整頓も自発的に実施されております。経営支援チームでは、今後2年間程度の間、定期的に企業訪問等を行い、経営状況及び改善策の実施状況を確認しながら、支援活動を継続していく予定です。



事例4
 企業の業種:総合食品小売業(食品スーパーマーケット)
 年商:約5.5億円
 従業員・パート人数:34名

1.窓口相談時の当該企業の状況

 食料品小売業を営む企業の社長さんが保証協会保証課の窓口に相談に訪れました。相談内容は資金繰りを安定させたいというものでした。
 当該企業の業暦は50年と長く、社長さんも当該事業における知識や経験を有していましたが、競合する大手企業との価格競争が激しく、十分な収益を上げることが困難な状態が続くなかで、社長さんは資金繰りに苦しんでいました。年間の売上高に相当する額の借入金が、経営を圧迫している大きな要因でした。社長さんはとても生真面目な方で、資金繰りに頭を悩ませる状況のなかで、当該企業の細かな意思決定を一人で行なっている印象でした。

2.経営支援への取組み

 相談を受けた担当者は、口数の増加により返済負担が重くなっている借入金の見直しが必要と判断しました。そこで、複数の借入金について、金融機関の協力を得て借換保証によってまとめることを代表者に提案したところ、ぜひ進めてほしいとのことでした。担当者は、当該企業の取引金融機関に連絡をとり、具体的な借換えのプランを提示し理解を求めました。既存の借入金は低金利の制度融資が主体であるため、同一制度融資を取扱金融機関ごとに集約し、融資期間を長期に設定することで大幅な返済軽減を実現しました。
 支店及び業務統括部の経営支援担当者による経営支援チームで、当該企業の相談内容について検討した結果、資金繰り改善だけでなく経営改善に関する支援も必要であるとの方針を立てました。但し、競争の激しい業界であり、大手企業に対抗するためには、より専門的な知識とノウハウが必要と考え、保証協会と連携・協力関係にある群馬県産業支援機構の専門家派遣事業を活用することを検討しました。

3.専門家による経営指導と経営改善計画書の策定

  経営支援チームが当該企業を訪問し、経営改善の必要性と県産業支援機構の専門家派遣事業について説明したところ、社長さんから前向きな回答を得ました。同時に、群馬県産業支援機構にも相談して専門家派遣を検討して頂いたところ、過去にも同業種の企業に対して支援実績のある専門家を当該企業に派遣することが決定しました。
 専門家による企業訪問は合計12回実施され、ヒアリングはパート社員にも行いました。経営指導は当該企業の組織体制を見直すことから始め、小規模であるがゆえに全員の力を発揮できる組織や仕組みを構築することが必要と考え、責任者を抜擢して権限を委譲することなどにより経営への参加意識を高めることを目指しました。また、経営方針や具体的な目標を確認し、ビジネスチャンスを逃さないための改善や、接客態度等を改善するために、会議や朝礼を見直しました。12回の企業訪問の最終日には、部門の責任者が社長さんと専門家の前で自分の役割についてプレゼンテーションを行いました。
 専門家派遣の終了後、検討された様々な経営改善策と社長さんの考えを経営改善計画書としてまとめることを提案し、保証協会の支援により経営改善計画書が完成しました。
 現在、当該企業は経営改善計画に基づき具体的な経営改善策を実行に移していますが、保証協会では今後もモニタリング等を通して経営改善の実施状況を確認し、金融機関や関係機関と協力して支援活動を継続してゆく予定です。

事例5
 企業の業種:自動車部品金属切削加工業
 年商:約70百万円
 従業員:8名

1.窓口相談時の当該企業の状況

 当該企業は、主に自動車部品の金属切削加工を行っています。繊維関係から事業転換を図った社長さんが築き上げてきた経営基盤を、息子である専務さんが引き継ぎ、切削技術では高い評価を得るようになりました。しかし、多品種小ロット化する受注品は、製品寿命も短いことから、専用加工機械を購入しても、元を取る前に受注がなくなるなど、実質的な赤字受注が目立っていました。決算では利益を出しているにもかかわらず、資金繰りが忙しいことに、社長さんも専務さんも頭を悩ませていました。
 そんな折り、保証協会が相談業務を行っていることを知り、ちょうど新規先との取引開始が決まったことから、代金を回収するまでの運転資金を借入れるにあたり、保証協会の窓口を訪れ、資金繰り安定のためにアドバイスして欲しいと相談しました。

2.経営支援への取組み

 相談を受けた保証協会は、職員3人で経営支援グループを編成し、過去の決算書の分析とともに、企業を3回ほど訪問し、社長さんや専務さんと面談を行いました。すると、少し背伸びをした経営実態が浮き上がってきました。企業の機械購入はリースで、運転資金は地元金融機関2行からの借入でまかなっているのですが、返済にまわせる原資(キャッシュフロー)が年間10百万円であるのに対し、リースの支払いが年間8百万円、借入の返済が年間10百万円、合計18百万円と、大きく超過していることが、資金繰り多忙の一因となっていました。

3.借換保証を利用した資金繰り改善の実施

 社長さんや専務さんとの面談の結果、新規の受注が決まったことと、リースの支払変更に社長さんが難色を示したこと等から、増加運転資金を借入した上で、借入返済額を大幅に減らし、リースの支払を優先する方法を、保証協会から提案しました。これは、既存の借入金を返済する借入と増加運転資金を合わせて1口で借りて、しかもその借入の返済を1年後から開始するという、借換保証を活用するものです。これにより、前年並みの売上を維持できれば、手元にお金が残るようになることを説明いたしました。
 また、中小企業経営診断システム(MSS)で会社の将来像を提示するとともに、経営上の課題についてもアドバイスを行いました。
 その後、社長さんからの依頼に基づいて、今回の借換案を保証協会から取引金融機関へ説明し、理解を得て、手続きは無事終了しました。「後は、仕事を一生懸命やるだけです」と語った社長さん、専務さん親子の言葉が印象に残りました。

事例6
 企業の業種:金属プレス製品製造業
 年商:約1.6億円
 従業員:11名

1.支援開始時の当該企業の状況

 当該企業は業歴50年を越す中堅の金属プレス製品製造業です。数年前から赤字が続き、債務超過に陥っておりました。
 受注が不安定なことから、運転資金の保証申込を受けた際に、保証協会の保証課からの働きかけによって経営支援がスタートいたしました。
 まず、保証協会の経営支援グループが、企業訪問の上、社長さんと面談して、現在の経営状況や今後の見通しなどを確認させていただきました。
 当該企業が営んでいる金属加工は、受注単価の引き下げや、量産品の海外生産化による受注減などに加えて、リーマン・ショック、東日本大震災、円高等の影響によって、たいへん厳しい経営環境にありましたが、社長さんは大幅な組織改革を実施し、合理化と経費削減に向けて積極的に取り組んでいる最中であることが判りました。

2.経営支援への取組み

 震災の影響で延期となっていた受注が回復する見通しがあったことと、当面の資金繰りが確保できれば、徐々に収益性が向上すると見込まれることなどから、運転資金の申込みについては応諾いたしましたが、保証に際して、月々の返済額を抑えるために同質の借入金を一本化する措置(本件の真水資金を含めた既保証の借り換え)を金融機関へ依頼いたしました。
 また、社長さんに強い経営改善意欲があったことから、保証承諾後に中小企業経営診断システム(MSS)を活用して、企業の財務面の現状診断を実施するとともに、複数回の企業訪問により経営上の課題について意見交換を重ねていきました。
 これらの話し合いの結果、より具体的かつ効果的に改善を図る必要性を実感した社長さんは、保証協会も参画した経営改善計画の策定に合意していただきました。

3.経営改善計画書の策定とその後の状況

 経営改善計画策定にあたっては、保証協会から職員5名が当社を5回訪問し、社長さんと面談しながら進めていきました。実施可能で効果的な計画にしたいと考え、部門別時間単価の算出や内製化率の向上、営業力の強化等を網羅した、踏み込んだ内容になりました。
 また、その後取引金融機関を訪問し、経営改善への取組みと保証協会の経営支援について説明し、引き続きの金融支援と取引先の紹介等も併せて要請しました。
 社長さんからは「今まで整理する時間もなく漠然としていたが、まずは現状の把握ができた。今後、経営改善に向けて具体的に取り組んでいきたい」との感想をいただきました。
 保証協会では今後もモニタリングを行い、支援活動を継続していく予定です。

 

 

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