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三つの支援


 

再生支援の取り組み事例

事例1
 企業の業種:金属部品製造業
 年商:約1.2億円
 従業員数:11名

1. 求償権消滅保証取組みまでの経緯

 当該企業は、数年前、当時の主力取引先の方針転換により売上の70%を占めていた受注を失うという危機的状況に陥りました。このため、金融機関に債務の繰り延べ支援を求める一方、新規取引先の開拓に努め、売上の回復を図りました。しかし、回復には長期化が予想されたことから、保証協会保証付融資について代位弁済となりました。
 当該企業は、代位弁済後も、依然として厳しい業況にもかかわらず、保証協会を含め4先の債権者に対し誠実な返済を履行してきました。
 代位弁済から数年が経過した時点で、懸命な企業努力により、通常の金融取引にも耐えうる企業体力・価値を有する程度まで業績は回復しました。しかし、求償権がある以上、金融取引は困難です。このような場合、従来であれば、求償権返済のための借入に保証を付すことは認められていませんでしたが、信用補完制度改革の一環として、平成18年より、経営改善計画(再生計画)の策定を前提に求償権を消滅させる保証が認められるようになり、金融取引正常化の道が開かれるようになりました。当該企業につきましては、社長さんと面談等を行う中で、代位弁済以降の真摯な返済実績を踏まえ、当該企業の更なる発展のためには金融取引正常化が不可欠であるという結論に達し、求償権完済のために保証協会の企業再生支援室が求償権消滅保証に取組むこととなりました。

2. 求償権消滅保証取組み前の企業の状況

 当該企業は、過去の教訓を生かしリスク分散を図る意味で、一社に依存することなく複数の取引先との安定的な取引を確保していました。材料無償支給先(加工賃収入を得られる先)との取引を拡充させてきたことで、当該企業の利益率は良好な水準に改善しました。
 また、役員報酬は大幅にカットし、家族従業員(社長さんの子息2名)は無給で従事する等、利益の最大化を実現すべく、可能な限りの経費削減も実践していました。
 しかし、機械の割賦購入代金・リース代金等まで含めると、年商を超える負債を抱えていた当該企業の資金繰りは楽なものではありませんでした。

3. 経営改善計画(再生計画)の策定とその後の状況

 当該企業の経営改善計画策定を支援するため、まずは、代位弁済以降の決算書を徴求し、当該企業の現状を把握することから開始しました。企業再生支援室の担当者が幾度となく企業訪問を行い、決算書上の不明点について教えていただくなど、当該企業の実態財務を確認しました。次に、改善事項を洗い出し、社長さんによる今後の経営方針の検討をサポートしながら、当該企業とともに改善計画書を作成していきました。
 続いて、収支計画により明らかとなった返済財源により、債務の返済計画を作成しました。当該企業は、保証協会以外に3先の債権者があり、うち1先に対する債務は多額であったことから、大口債務である保証協会の求償権とこの債務について、無理なく返済を継続できるよう、保証協会から返済計画の検討についてアドバイスするとともに、当該債権者に対しても保証協会の取組みについて直接説明し、返済計画の了承を得られたことで、取組み開始から約3ケ月を経てようやく再生計画は完成しました。
 その後、創業・再挑戦・再生審査会での承認を受けた後、社長さんの希望する地元金融機関に対し、保証協会の担当者が直接出向き、求償権消滅保証融資の相談をさせていただきました。現在は、融資実行が済み金融取引正常化を実現しております。今後については、毎月の試算表の提出を依頼しており、随時モニタリングを実施し経営指導を継続していく予定です。

 

事例2
 企業の業種:金属部品製造業
 年商:約2.5億円
 従業員数:10名・アルバイト8名

1. 求償権消滅保証取組みまでの経緯

 当該企業は金属部品製造業を営んでおりましたが、とりわけ少品種で多くのロットを求められる部品の製造が中心でした。当時この分野は、製造拠点が中国をはじめとする東南アジアへシフトしていったという時代背景もあり、国内の同業者はこの影響から受注が減少しており、当該企業も例外ではありませんでした。
 更に、当該企業の場合、関連会社の放漫経営から多額の不良債権を抱えることになり、資金繰りが著しく悪化し、返済財源捻出が困難な状況に陥り、代位弁済となりました。

2.事業改善への取組み

 代位弁済後、当該企業が事業改善に向け取り組んだ内容は、財務面では、借入金の圧縮のために役員さんが所有する遊休不動産を処分しました。
 事業面では、受注製品を多品種少ロットにシフトしました。また、業界経験豊富で技術ある社員を集めることができました。更に、取引先からの要望に徹底的に応える製品の製造にこだわりました。
 こうしたさまざまな努力が次第に取引先から認められ、安定した受注が確保されるようになりました。

3.求償権消滅保証後の状況

 求償権消滅保証実行後、企業再生支援室は、受注状況や収益状況について把握すべく、当該企業へ定期的に出向いて、試算表を提出していただくとともに、社長さんに対して直接ヒアリングをさせていただき、工場の様子を確認するなど、モニタリングに取り組んできました。
 求償権消滅保証実施後は、社長さんの事業に対する前向きな姿勢がより鮮明になり、訪問時にはいきいきとした姿に接することができるようになりました。
 保証協会としては、今後必要に応じて支援機関の紹介を行い、引き続き金融機関と協力しながらモニタリングにつとめていく予定です。



事例3
 企業の業種:旅館業
 年商:約8億3千万億円
 従業員数:28名・パート、アルバイト

1. 求償権消滅保証取組み前の企業の状況

 当該企業は、県内有数の温泉地で営業する老舗旅館ですが、十数年前に老朽化した施設の増改築工事を実施したことから、借入金が数十億円に達するなど厳しい状況が続いていました。
 また、従来から営業面を担当していた役員が体調を崩したことも影響して、売上も減少基調で推移していました。買掛金・未払金の増加により仕入単価の引下げも困難で、風評等の懸念も抱えており、思うように利益をあげられない状態となっていました。

2.事業改善への取組み

 当該企業の業績回復は長期化が予想されたことから、保証協会保証付融資は代位弁済となりましたが、当該企業は、代位弁済後も、厳しい業況下にありながら、求償権への誠実な返済を履行してきました。
 代位弁済と前後して経営コンサルタント会社の指導を受けながら、社長さんを中心に経営改善努力に務めた結果、売上は増加に転じ、財務面においても、買掛金・未払金の解決により利益率も改善基調で推移し始めました。
 その一方で、多額の借入金を償還できるだけの利益確保には至っておらず、また設備のリニューアルもほとんどできないことが、業況を圧迫するとともに、今後の事業再構築における課題となっていました。

3.経営改善計画(再生計画)の策定とその後の状況

 保証協会の企業再生支援室が、当該企業及び取引金融機関との協議の上、経営改善計画策定のお手伝いをさせていただきました。
 借入金については、事業外不動産の売却を進めるとともに、取引金融機関の支援により他の大口債権者の借入金の一部肩代り及びDDS(債権の劣後化)を実施するほか、保証協会は既存求償権について求償権消滅保証を行うことにより、大幅な借入金の圧縮を図る方針としました。
 また、キャッシュフロー確保に向けて、売上の回復・維持と収益性の向上も目指すこととなりました。インターネット等の直販戦略を強化して売上確保を図るとともに、借入金の返済棚上げに伴い買掛金・未払金の支払を優先することで、取引先との信頼関係を再構築し、仕入単価の引下げ及び風評等の払拭を行うこととしました。
 計画策定後、「創業・再挑戦・再生審査会」での承認を受けて、求償権消滅保証が実行されました。現在は計画内容の履行が進んでおり、売上の維持、収益の改善が図られ、借入金の大幅な圧縮も実現したことで、今後の事業再構築も順調に進展することが期待される状況となっております。
 保証協会としては今後も随時モニタリング等を実施し、金融機関と協力しながら当該企業の計画遂行状況を注視していく予定です。



事例4
 企業の業種:食料卸売業
 年商:約16.5億円
 従業員数:49名・パート51名

1. 再生支援取組み以前の企業の状況

 当該企業は、地元スーパーマーケット、コンビニエンス・ストア、中小小売店等との取引を主体に売上規模を拡大させてきましたが、利益率や採算性を維持した仕入管理及び販売管理が行き届かず、収益面において薄利多売の状態に陥り、利益率が低下し、その結果、恒常的な資金不足となりました。
 その後、経営コンサルタント等に依頼して経営体質の改善を試みましたが、功を奏さず、自主的再建を断念することとなりました。

2.事業改善への取組み

 法的手続きを回避して事業を再建するためには、経営体質の改善を行い、営業赤字の解消を図ることが急務でした。また、従業員の雇用を維持しながら事業を継続するためには、スポンサー企業からの出資・貸付等の経済的支援が絶対的条件であるとの結論に至りました。そして、スポンサー企業の支援を前提に、社内において事業調査・財務調査等が行われ、経営改善策を検討した結果、新会社設立による会社分割方式での再生という方針が固まりました。

3.経営改善計画(再生計画)の策定とその後の状況

 再生においては、群馬県中小企業再生支援協議会を利用したスキームを活用することとしました。相談を受けた再生支援協議会は、再生支援について検討した結果、当該企業の破綻は、地域経済での雇用の確保という観点や、取引先の二次破綻等の懸念を考慮すると、地域経済に及ぼす影響が大きいことから、企業再生の公益性が高いものと判断し、再生計画の策定に関与することとなりました。
 まず、再生支援協議会による事業調査・財務調査等の検証が行われました。その結果、このまま放置すれば破産に至る可能性が極めて高いことから、当該企業の再生は大幅な債務免除を伴うスキームが必要であり、経営の再生が可能なスポンサー企業の支援の下での再生が不可欠であるとの結論に至りました。
 保証協会においても、再生支援協議会において策定を進めている再生計画が、再生支援の新手法にマッチするよう、計画の調整を求めた上、当該企業の再生は充分可能であるとの判断から、最終的に再生計画に同意いたしました。
 その後、再生計画に従い会社の分割手続が行われ、既存事業のすべてを新設会社に承継させました。旧会社については解散の決議後、特別清算手続に移行し、全資産の換価と債権者への弁済が行われました。
 新しい会社では経営陣を一新し、再生計画に則り事業を進めた結果、現在は順調に継続されています。

事例5
 企業の業種:各種商品卸売業
 年商:約2.8億円
 従業員数:6名・パート1名

1.事故報告提出時点の企業の状況

 当該企業は、相応の業歴を有する葬儀返礼品、粗品、贈答品等の卸売業です。
 世界同時不況による消費低迷の影響を受け、ここ数期売上の減少が続いておりました。また、不良資産(貸付金)が多額にあり、借入金も過大の状況でした。実質は大幅な債務超過に陥っており、恒常的な資金不足のため、月々の返済に延滞が生じ、金融機関から事故報告書が提出されました。

2.事業改善への取組み

 当該企業の取扱商品は、多種多様であり、利益率が低いという、まさに典型的な薄利多売の状況でした。このため、保証協会の担当者等のアドバイスにより、利益率を向上させるための経営改善措置として、取扱商品の見直し、人員整理、諸経費削減等を実施いたしました。
 その結果、利益率は改善されましたが、依然として過大借入金の返済が重く、資金繰りは厳しい状況が続いていました。

3.経営改善計画(再生計画)の策定とその後の状況

 保証協会の担当者が、事故報告書を退出した金融機関をはじめ、各取引金融機関と協議を行い、経営改善計画策定のお手伝いをさせていただきました。
 当該企業は、営業ベースでは黒字を計上し、相応のキャッシュフローを確保していましたが、借入金の返済が大きいために、資金繰りが安定しないことが一番の問題でありました。よって、借入金返済をキャッシュフロー内に抑えることを念頭に、各取引金融機関の条件変更の支援を得られるように、経営改善計画を策定いたしました。
 策定にあたっては、幾度となく企業訪問を行い、社長さんから決算書上の不明点の確認、改善事項の確認等を行い、今後3年間の改善計画を立てました。計画策定時には、シュミレーション財務診断(CSS)(P21参照)を利用し、計画数値の妥当性も検討しました。
 計画策定後は、借入金返済予定表に基づき、各取引金融機関の支援のもと、条件変更を実施し、正常化を図ることができました。
 現在は、事故解消となり、順調に返済をしています。

事例6
 企業の業種:食肉加工販売業
 年商:約3億円
 従業員数:31名

1.再生支援取組み以前の企業の状況

 当該企業は、地域では知名度のあるブランド商品を有する食肉加工販売業者です。
 しかしながら、不況による消費低迷やBSE問題などから売上は減退し、また本業以外への投資やグループ会社への投資が回収不能となり、資金不足から代位弁済となりました。
 代位弁済以後も事業を継続していましたが、経済情勢の低迷や安価なPB(プライベートブランド)商品の台頭などにより、厳しい経営状態が続いていました。

2.事業改善への取組み

 事業を再建させるためには、収益性の改善と過剰債務の解消を図る必要があり、当該企業は、群馬県中小企業再生支援協議会に相談をいたしました。その結果、財務上の問題を抱えていますが、事業自体には収益性があり、再建意欲が高いものと判断され、再建に向け具体的な再建計画策定支援を受けることになりました。
 専門家個別支援チームによる詳細な財務及び事業調査(デュー・デリジェンス)、不動産鑑定などを行い、問題点を抽出して、正確に経営状態を把握した上で「第二会社方式」のスキームにより再建を図ることになりました。本スキームを選択した理由は、過剰債務の整理を行うにあたり法的整理に比べて経済合理性があることでした。

3.経営改善計画(再生計画)の策定とその後の状況

 再建計画は、1 事業領域の拡大、2 財務改善(債務超過解消)、3 経営管理方針改善、4 安全性の確保、5 品質維持及び向上、6 生産性の向上、7 雇用維持、の7本を柱とし、また金融支援としては、過剰債務の解消のために第二会社方式を活用した実質的な債務免除を行うこととなりました。
 保証協会は、策定計画の妥当性を検討した結果、充分に再建可能であると判断できたため、再建計画に同意し、求償権消滅保証を行いました。
 その後、再建計画に沿って、会社分割手続きが行われ、収益力のあるコア事業を承継した新会社は、経営陣を一新し順調に事業を継続しております。

 

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