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情報公開


 

平成27年度経営計画の評価

 群馬県信用保証協会は、公的な「保証機関」として、中小企業者の資金調達の円滑化を図り、中小企業者の健全な育成と地域経済の発展に貢献してまいりました。
 平成27年度の年度経営計画に関する評価を、下記のとおり掲載いたします。
 この評価につきましては、横田秀治氏(公認会計士・税理士、社会保険労務士)、石田弘義氏(弁護士)により構成される外部評価委員会の意見・アドバイスを踏まえ、当協会の自己評価委員会により作成いたしました。
 この評価を参考にし、平成28年度の年度経営計画の達成に向け、引き続き業務に邁進いたしますので、関係諸機関の皆さまにおかれましては、ご理解、ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

1.業務環境

(1)地域経済及び中小企業の動向
 県内の景気は、政府・日銀による一連の経済対策・金融政策により、様々な経済指標からは、大手企業を中心に緩やかな回復基調にありましたが、製造業ではコストダウンの要請等の問題もあり、多くの中小企業・小規模事業者(以下「中小企業」という。)においては、依然として厳しい状況にありました。

(2)中小企業向け融資の動向
 日本銀行前橋支店(以下「日銀前橋」という。)の管内金融経済概況によると、県内金融機関の貸出金残高は、一貫して前年を上回る状況で推移しました。また、金利は、下降基調で推移しました。日銀前橋の企業短期経済観測調査(以下「短観」という。)における企業への金融機関の貸出態度判断DIは、「緩い」が「厳しい」を上回る状況で推移しました。

(3)群馬県内中小企業の資金繰り状況
 日銀前橋の短観によると、企業の資金繰り判断DIは、一貫して「楽である」が「苦しい」を上回る状況で推移しました。

(4)群馬県内中小企業の設備投資状況
 日銀前橋の短観によると、中小企業の平成27年度の設備投資実績は、製造業でマイナス、非製造業でプラスを見込んでいます。28年度の計画は製造業、非製造業ともに前年度比マイナスとなっています。

(5)群馬県内の雇用情勢
 群馬労働局によると、有効求人倍率は、1.28倍(27年度平均 原数値)で、前年より0.12ポイント増加しました。新規求人数は、前年度比で4.8%増と3年ぶりに増加し、有効求人数も前年度比5.2%増と3年ぶりに増加しました。
 日銀前橋の短観における雇用人員判断DIは、全産業において「不足」が「過剰」を上回る状況が続きました。今後も同様の状況が続くと予測しています。

2.事業概況

 保証承諾は、低金利情勢下での保証料率の割高感等がある中、金融機関との連携強化やセーフティネット保証5号(100%保証)・借換保証等の増加により、20年度以来7期ぶりに前年度実績を上回り、年度累計は1,160億22百万円(計画比105.5%、前年度比108.5%)となりました。保証債務残高は、償還額が保証承諾額を上回ったことから、4,213億66百万円(計画比96.3%、前年度比91.1%)となり前年度実績を下回りました。
 代位弁済は、80億90百万円(計画比89.9%、前年度比82.5%)となり、金融円滑化法終了後もその趣旨を踏まえ、条件変更や借換保証に積極的に取り組んだほか、経営・再生支援の強化が功を奏している様子が窺えます。しかし、依然として条件変更を繰り返す企業が多く、保証債務残高に占める返済緩和中残高の割合が高止まりしていることから、今後の景気動向如何では、代位弁済が増加することも懸念されます。
 回収については、担保や第三者保証人のない求償権が増加していることから、非常に厳しい状況が続いているものの、継続的な督促や求償権消滅保証等の事業再生支援による回収もあり、回収額は21億51百万円(計画比113.2%、前年度比106.3%)となり前年度実績を上回りました。

平成27年度の主要業務数値は、以下のとおりです。

項目

件数(前年度比)

金額(前年度比)

計画値(金額)

計画達成率

保証承諾

12,596件(104.3%)

1,160億円(108.5%)

1,100億円

105.5%

保証債務残高

59,563件(93.9%)

4,214億円(91.1%)

4,377億円

96.3%

代位弁済

1,107件(95.9%)

81億円(82.5%)

90億円

89.9%

回収

22億円(106.3%)

19億円

113.2%

※( )内の数値は対前年度比を示す。

3.決算概要

 平成27年度の決算概要(収支決算書)は、以下のとおりです。

項目

金額(単位:百万円)

経常収入

5,667

経常支出

4,051

経常収支差額

1,616

経常外収入

10,348

経常外支出

10,560

経常外収支差額

▲212

制度改革促進基金取崩額

42

収支差額変動準備金取崩額

0

当期収支差額

1,447

 年度経営計画に基づき保証業務の適正な運営と経営の効率化に努めたことに加え、代位弁済が大幅に減少した結果、収支差額は14億47百万円の黒字計上となりました。この収支差額の処理については、7億23百万円を収支差額変動準備金に、残額を基金準備金に繰入れました。

4.重点課題への取り組み状況

(1)信用補完制度の持続可能性を高める取り組み
 中小企業の経営の安定と発展に寄与するため、県や金融機関など関係機関との連携を強化し、新規保証や条件変更、借換保証をはじめ、中小企業の保証依頼にきめ細やかに対応するとともに、創業・経営・再生の三つの支援業務を積極的に推進しました。
 この結果、保証承諾は、低金利情勢下での保証料率の割高感等がある一方、金融機関との各種連携強化策が奏功したこと及びセーフティネット保証5号の指定業種拡大等により、1,160億22百万円(前年度比108.5%)となり、平成20年度以来7期ぶりに前年度実績を上回りました。一方、保証債務残高は、依然として償還額が保証承諾額を上回っていることから、4,213億66百万円(前年度比91.1%)と前年度実績を下回りました。
 条件変更件数は、中小企業金融円滑化法(以下、「金融円滑化法」という。)の期限到来後も引き続き返済の軽減が必要と判断される場合は、返済緩和による支援を継続していることから、14,709件(前年度比96.5%)となり、承諾件数全体に占める構成比は53.9%と26年度に続き半数を超えました。
 政策保証に対しては、セーフティネット保証5号が422件(前年度比123.4%)、64億84百万円(前年度比156.9%)、経営者保証ガイドライン対応保証が2件、1億50百万円の承諾実績となるなど、積極的に取り組みました。
 信用補完制度の持続可能性を高めるために、役員が県内金融機関を訪問し、情報交換を行う中で、信頼関係・協力関係の強化に努めたほか、金融機関営業店と相互理解を深めることを目的に、「若手職員向け基本研修・意見交換会」や「金融機関向け勉強会」を34回開催しました。また「金融機関内部勉強会への講師派遣」を行うなど、各階層、各部署において金融機関との相互理解に向けた取り組みを積極的に行いました。金融機関との情報交換としては、年5回開催している保証業務連絡協議会に加えて、県内に本店を置く5信用金庫、3信用組合と間で、保証の利用促進に向けて意見交換会を開催しました。
 また、中小企業や金融機関の利便性を高めるため、プロパー融資との協調支援である「パートナー保証」を創設し、566件、54億5百万円の承諾実績となった。新規先・再利用先に対しては保証料率を通常料率から一律0.1%割り引く「新規先・再利用先保証料割引キャンペーン」を実施し、252件、27億8百万円の承諾実績となりました。
 保証利用者数と保証債務残高の減少に歯止めを掛けるため、協会一丸となって回復に向けて積極的に取り組みました。中小企業融資優良店舗感謝状贈呈については、選考基準に26年度に続き27年度も「保証利用者数増加」部門を設け、5店舗に感謝状を贈呈しました。
 初期延滞先管理については、2名の支店長等経験者を専任担当者として配置しました。延滞2回、期限経過1ヶ月以上の企業を対象とし、金融機関に933回訪問し、延べ1,070企業に対して延滞解消に向けた折衝を行いました。また、企業支援課と保証課が連携して、金融機関の本部や営業店を訪問し、延滞先の実態把握や正常化を要請してきました。61金融機関を訪問し、71企業に対して、実態把握や延滞解消に向けた具体策を協議し実施してきました。こうした本部と各部・支店一体となった取り組みの結果、延滞率は0.22%となり、26年度の0.43%に比較し0.21ポイント減少しました。

(2)金融支援と経営支援の一体的な取り組みの推進
 収益力が改善基調にある返済緩和先や業績の改善が見込まれる先等で、経営改善計画の策定等が必要と判断される場合には、国の補助事業である信用保証協会中小企業・小規模事業者経営支援強化促進補助金事業(以下、「10億円事業」という。)や認定支援機関による経営改善計画策定支援事業(以下、「405億円事業」という。)に対する当協会独自の費用補助等により、積極的に経営改善計画の策定を支援し、経営力強化保証や経営改善サポート保証等を活用し、既往借入金の借換集約等によって資金繰りの安定や返済の正常化に取り組むなど、金融支援と経営支援の一体的な取り組みを推進しました。
 経営支援は、従来、企業支援課を中心に行っていましたが、経営支援業務の充実を図り、群馬県経営サポート会議(以下「経営サポート会議」という。)等を各部・支店においても開催できるように、27年度は各保証課に中小企業診断士資格を有する職員や経験豊富な職員を経営支援担当者として合計8名配置しました。
 経営改善計画の策定企業数は、10億円事業が33企業、405億円事業が41企業となりました。また1社については当協会が独自に経営改善計画書を策定しました。借換保証等の金融支援については、経営力強化保証が28件、5億61百万円、経営改善サポート保証が114件、40億49百万円の承諾実績となりました。特に経営改善サポート保証は、件数前年度比356.3%、金額同313.0%と大幅に増加しました。
 借換集約等は、返済緩和先が正常先へと上方に移行することにより、中小企業の資金調達力の向上が期待できるとともに、返済緩和率(保証債務残高に占める返済緩和口債務残高の割合)の低下にも寄与しました。

(3)「三つの支援」(創業支援・経営支援・再生支援)の拡充
 創業支援については、地方創生への貢献のためにも、4つの柱からなる創業トータルサポート体制(相談:創業応援チーム、ガイドブック:創業サポートガイド、金融:創業チャレンジ資金、広報:FMぐんま「チャレンジ・ザ・ドリーム」)を引き続き推進し、創業相談から保証、創業後のモニタリングまで、積極的に取り組みました。
 創業に関する保証承諾(創業等関連保証・創業関連保証)は、250件(前年度比89.0%)、14億30百万円(前年度比92.1%)となりました。このうち当協会又は認定支援機関が創業計画の策定支援等を行う「創業チャレンジ資金、女性・若者・シニアチャレンジ資金」(群馬県創業者・再チャレンジ支援資金B−2、B−3)は、94件(前年度比81.0%)、5億5百万円(前年度比86.3%)の承諾実績となったものの、25年度実績と比較した場合、件数144.6%、金額134.7%であり、引き続き高水準で推移しています。
 27年8月には創業を志す女性や女性経営者に対して、女性ならではの視点・感性を活かした支援を行い、当該中小企業の成長・発展に寄与すべく女性創業応援チーム「シルキー クレイン」を創設しました。これを受けて、金融機関と保証協会との女性職員による交流会や県と関係機関の「女性職員による創業応援」にかかる会議が開催されるなど、波及効果が現れてきています。前橋市や太田市の創業者を対象とした支援塾等においても活動内容や取り組み実績を報告しました。27年度の「シルキー クレイン」の相談実績は43件で、この内、直接相談が13件、金融機関経由の申込相談が30件でした。
 経営支援については、条件変更を繰り返すなど経営の安定に支障を生じている中小企業に対して、経営サポート会議を積極的に活用して、金融支援と経営支援の一体的取り組みを推進しました。
 特に、収益力が改善基調にある返済緩和先や業績の改善が見込まれる先等に対しては、10億円事業や405億円事業等を活用し、積極的に経営改善計画の策定等に取り組み、最適な経営支援を行いました。
 経営サポート会議は、当協会が事務局を務め、中小企業と取引金融機関が一堂に会し、経営改善計画の内容や金融支援等について合意形成を図る場で、27年度は103企業に対して116回開催しました。
 再生支援については、支援手法は貸出残高割合による返済の緩和が中心ですが、企業再生の実現に向けて群馬県中小企業再生支援協議会や地域経済活性化支援機構等の関係機関と連携し、債権放棄等の再生手法案件にも積極的に参画しました。27年度は新規企業31企業を含め、合計82企業の再生支援に取り組みました。
 相談業務については、中小企業からの相談窓口である、「金融・経営窓口相談コーナー」を中心に中小企業の現場に直接訪問し面談する「出前金融・経営相談」、「年末・年度末金融経営相談会」を開催し、合計277件の実績がありました。

(4)「三つの支援」を効果的に進めるための関係機関との連携強化
 群馬県中小企業支援ネットワーク会議は、全体会議を27年11月に開催しました。金融機関を対象とした「保証業務連絡協議会」等個別の構成員を対象としたグループ別会議(分科会)は、9回開催しました。
 専門家を活用した経営改善計画の策定等にあたっては、群馬県中小企業診断士協会や群馬県産業支援機構等との連携を強化して、中小企業の多様なニーズに対応しました。
 また、「群馬県産業振興基本計画策定委員会」、「がんばろう群馬!産業支援本部」、「群馬県創業支援連携会議」、「県都まえばし創生本部有識者会議」、「前橋市産業振興ビジョン協議会」、「群馬県中小企業サポーターズミーティング2015」、県事業引継ぎ支援センター主催の「金融機関等連携会議」等に積極的に参加し、連携強化を図りました。創業に関しては日本政策金融公庫と具体的な事例について情報交換を行いました。

(5)事故管理の強化
 事故受付は、1,468件(前年度比96.9%)、104億67百万円(前年度比87.2%)、事故残高は、1,064件(前年度比94.3%)、73億96百万円(前年度比97.6%)となり、件数金額いずれも減少し、これを受けて代位弁済も1,107件(前年度比95.9%)、80億90百万円(前年度比82.5%)と減少しました。
 事故受付額は減少したものの、事故報告が提出された企業の経営環境は非常に厳しく、債務整理委任、債権・担保差押等は26年度に続き高い水準で推移しています。また、27年度は法的整理等条件変更による正常化が難しい事故が増加したことから、事故調整は25億71百万円(前年度比91.4%)にとどまりました。
 このように早期に正常化できる案件は大幅に減少していますが、積極的に企業訪問、金融機関訪問、来会要請等を実施したほか、条件変更や借換制度を有効に活用し、事故先の早期正常化に注力しました。また、経営支援メニューを提案するなど、一歩踏み込んだ経営改善にも努めました。
 事故受付から1年半を経過している等長期化している事故案件については、「事故整理強化期間」を設け、一斉に状況を確認し事故解消に向けた見直しを行いました。27年度は164企業、債務残高14億22百万円に対して、30企業、1億54百万円の事故解消が図れました。これは26年度の278企業、債務残高26億49百万円に対する、40企業、5億8百万円の事故解消実績を下回りましたが、この要因は毎期継続的に「事故整理強化期間」を設け、事故解消に努めた結果、長期化している事故残高が減少したことによるものです。

(6)速やかな代位弁済の実行
 代位弁済が避けられないと判断された場合、期限の利益喪失後、早期に代位弁済請求を受付し、速やかな代位弁済を実行するように努めました。代位弁済請求を受付した1,054件のうち662件(構成比62.8%)は、期限の利益喪失後2ヶ月以内の受付であり、代位弁済を実行した1,107件のうち1,005件(構成比90.8%)は、代位弁済受付後2ヶ月以内の実行となりました。

(7)回収に係る多様な取り組み
 有担保求償権の減少、第三者保証人の原則非徴求の浸透、法的整理移行の増加等により、回収困難な求償権が増加しており、大変厳しい回収環境の中ではありますが、現地調査による現況把握を実施し、継続的な督促や再生支援による回収等に積極的に取り組みました。
 群馬県中小企業再生支援協議会や地域経済活性化支援機構等の関係機関とも連携し、事業再生計画に基づく債権の一部放棄を4企業について行い、事業の再生を図りました。また、経営者保証ガイドラインに関する認識を高め、関係機関と連携しながら相談等にも適切に取り組みました。
 保証協会債権回収株式会社(略称:サービサー)に、求償権の管理回収業務を委託し、低コストの管理回収体制構築を図った。
 回収事務の合理化・効率化を図るため、コンビニ入金や管理事務停止に積極的に取り組みました。
 コモンシステムの稼動により、郵便振込金の伝票の起票及び入力処理が自動化されました。また、回収金処理、費用登録処理を管理統括課に一部移管することで、回収事務の大幅な効率化が図られました。

(8)コンプライアンス態勢の強化
 信用保証協会としての社会的責任を再認識し、コンプライアンス態勢の更なる充実・強化に努めました。
 27年度は検査室を設置し、総務課とともにコンプライアンスを統括する部署としました。検査室が行う内部検査や反社会的勢力排除に関する取り組み等について、コンプライアンス委員会等を通して各部署に徹底するなど内部統制を効果的に行いました。
 27年度のコンプライアンス・プログラムに基づき、コンプライアンス委員会(年4回)や、コンプライアンス担当者会議(年2回)、コンプライアンス・チェックシートの内容見直し(27年4、10月)及び実施・検証(27年5、11月)、DVDによる個人情報保護対応に関する研修(27年5、6月)、運転免許証の確認(27年8月)、各種会議におけるコンプライアンス徹底の要請、ホームページでの取組姿勢掲示、ディスクロージャー誌への取組姿勢掲載、内部検査におけるコンプライアンスに係る事項の検査(随時)等を実施しました。また、個人情報保護宣言の掲示、個人データ取扱状況の点検(27年5、11月)等、個人情報保護にも取り組みました。
 27年11月に施行されたマイナンバー制度についても、規程類を整備して適切に対応しました。
 役員の選任について、26年10月の信用保証協会法施行規則の改正等に対応し、「理事候補者の選定に係る有識者委員会に関する規程」を制定し、群馬県関係者が常勤となる理事に選任される場合について透明性の高い手続を行うことを定めました。
 また、検査室の設置に伴い、検査方法の見直しを進めており、内部検査を効果的に行うため、検査対象部署の実情等に合わせて検査チェックシートの活用などの取り組みを進めました。
 反社会的勢力排除への対応については、反社会的勢力排除に係る対応マニュアルに基づき対応しました。総務課と検査室が主管部署となって、一元的な情報管理を行い、具体的な事例が発生した場合には、常勤役員とも協議し対応策を検討し、暴力追放運動推進センターや警察、顧問弁護士などの外部機関と連携して対応しました。また、反社会的勢力との取引を未然に防ぐため、新規の保証申込の段階で外部の情報検索システムを活用してチェックを行っており、同一人物の可能性がある場合には暴力追放運動推進センターへの照会等を行ったほか、新聞情報等をもとに、反社会的勢力に関するデータベースの構築も進めました。
 また、「保証月報」において「反社会的勢力とは取引しない」宣言文を毎月掲載し、ホームページにも掲載しました。
 信用保証協会法第35条に係る報告については、保証料等誤徴収事案が2件あり、速やかに事案の分析及び再発防止策を講じました。

(9)人材育成及び職場環境向上による組織力強化
 中小企業によりよい保証サービスを提供するためには、個々の職員の能力を高めるとともに、その能力を十分に発揮できる組織体制及び職場環境の整備が重要であり、これに積極的に取り組みました。
 全国信用保証協会連合会(以下「連合会」という。)等の定例研修以外にも、企業訪問研修(参加者23名)、商店街視察研修(参加者23名)、他協会視察2回2協会(参加者7名)を実施したほか、各種外部研修に参加し、また、新任課長研修及び信用調査検定プログラム対策研修など内部研修計画の実施により、人材育成に努めました。
 資格取得を推進している中小企業診断士については、26年度に1次及び2次試験に合格していた職員3名が、27年度に資格を取得し、職員の中で中小企業診断士の資格を有するものは13名になりました。
 また、職員の均質的な能力の向上等を図ることを目的として連合会が実施している「信用調査検定プログラム」については、マスター(上級)、アドバンス(中級)、ベイシス(初級)の3段階がありますが、積極的に受験を呼びかけ、27年度はマスター9名を含む16名が合格しました。これにより、合格者の累計は、マスター22名、アドバンス43名、ベイシス15名の合計80名となりました。
 国の動向等信用補完制度を巡る重要な情報をスピーディかつタイムリーに収集し、職員へ情報提供することで資質向上を図ることを目的として、連合会とのパイプを太くし、数年前より定期的に連合会を訪問していますが、27年度は4回訪問を実施しました。また28年4月から職員1名を派遣します。
 国が信用補完制度見直しを進めているのに呼応して、連合会で組織している信用保証制度のあり方等に関する研究会課題別検討会に参加して利便性向上のための検討を行いました。
 職場環境向上のため、月に一度開催している衛生委員会において、職員のメンタルヘルスケア等心身の健康に関する議題をテーマとして取り上げて意見交換を行い、その議事録及び議題に沿った情報を資料として全職員にメールで配信しました。メンタルヘルス対策について、27年度はパート職員や派遣職員を含めた全職員を対象にメンタルヘルス研修会を実施しました。
 産業医より人間ドック、成人病検査等の結果に基づき意見を聴取し、有所見者等の対象者に注意喚起や二次検査の受診を促しました。
 一般事業主行動計画に基づきノー残業デー等を実施しており、ノー残業デーについては従前同様、毎月第1・第2の月曜日と水曜日に設定し、働きやすい職場づくりのための取り組みを継続しています。

(10)広報の強化
 信用補完制度を健全に運営するには、保証業務のみならず、支援業務や関係機関との連携体制、信用補完制度の仕組み等についても、中小企業に理解してもらうことが大切であるため、積極的に広報活動に取り組みました。
 4つの柱からなる創業トータルサポート体制を引き続き推進しました。当協会がスポンサーとなりFMぐんまと共同制作している創業応援番組「チャレンジ・ザ・ドリーム〜群馬の明日をひらく〜」を27年度も継続し、更なる周知を図りました。
 26年度の同番組内容について単行本化し、15,000冊を発行し、関係機関だけでなく、県下の高校、大学、専門学校にも配布したほか、各種創業セミナーの参加者にも配布し、若者や女性の起業意欲向上に取り組みました。19年度から毎年度発行している「ぐんまグッドサポートガイド」(創業・経営・再生の「三つの支援」小冊子)について、各支援事例をひとつずつ追加して内容の充実を図った改訂版を作成し、関係機関に配布しました。「群馬県信用保証協会レポート(ディスクロージャー誌)」「信用保証ガイド」についても27年度版を発行しました。6年ぶりに「信用保証の手引き」改訂版を発行しました。「群馬・折々の散歩道」単行本第2弾を発行しました。また、保証月報については、28年4月号からデザインを一新します。
 群馬テレビ「ビジネスジャーナル」への定期出演(半年に1回)、東京信用保証協会主催のビジネスフェア「江戸・TOKYO技とテクノの融合展」への出展企業3社の紹介及び出展支援、群馬イノベーションアワード・群馬イノベーションスクールへのフィナンシャル・サポーターとしての協賛及び参加、保証月報やホームページ、マスコミの活用(記事・広告の双方)による適切な情報発信等により、当協会の取り組みに係る広報に努めました。

(11)電算システムの安定的な運用等
 27年1月に移行した共同システム(コモンシステム)については、保証協会システムセンターとの綿密な連携により、大きな問題の発生はなく、安定的な運用が行われています。また同センター主催の各種研修に積極的に参加しているほか、運用担当職員のスキル向上にも努めています。システムリスクに備えた事業継続計画(BCP)についても、周知を図るべく主要部分の情報を計8回にわたり全役職員にメール配信しました。
 移行支援協会としての石川県信用保証協会への対応については、当協会の移行作業全般にわたる資料を提供するなどスムーズな移行進捗をサポートしました。また、保証協会システムセンターとも連携し、移行成功に向けて支援を継続していきます。

5.外部評価委員の意見等

  • 平成27年度は保証承諾が、計画比105.5%、前年度比108.5%となり、平成20年度以来7期ぶりに前年度実績を上回った。金融機関と連携した新たな保証制度を創設したことや、役員による各金融機関訪問や、各金融機関の支店長及び担当者との勉強会・意見交換会の実施、そして金融機関若手職員向け研修・意見交換会等の実施により連携強化に努めた結果であると評価できる。今後も関係機関との連携を密にし、中小企業の資金ニーズに的確に対応し、信用保証に引き続き積極的に取り組んでいただきたい。

  • 国及び県の施策に呼応して、4つの柱からなる創業トータルサポート体制を推進し、創業に係る多面的な金融・経営支援や、創業意欲を醸成するための広報について、引き続き踏み込んだ取り組みをしたことは、今後県内の開業率向上に寄与する重要な取り組みであると評価する。平成27年8月に、女性職員9名からなる女性創業応援チーム「シルキー クレイン」を発足したが、その活躍は県内経済の活性化に繋がる意義のあることであり、積極的に対応していただきたい。

  • 経営支援について、群馬県中小企業支援ネットワーク会議や経営サポート会議の積極的な活用をはじめ、企業支援課による支援体制の強化、国の補助事業の活用や協会独自の事業により、経営改善計画策定支援等に係る中小企業負担分の費用を補助するなど、年々取り組み内容が強化されてきていることは、中小企業にとって心強いことであり、引き続き親身な支援業務を実施していただきたい。

  • 担保や第三者保証人のない求償権が増加している中で、回収実績を上げるのは厳しい状況にあるが、積極的に現地調査を行うなど、現況把握に努力している。引き続き求償権先の状況に応じて、早期かつ効率的な回収に取り組むとともに、関係機関とも連携し再生支援にも積極的に取り組んでいただきたい。

  • 保証債務残高が減少する中にあって、条件変更や借換保証、初期延滞先管理の強化、経営支援・再生支援に積極的に取り組み、代位弁済の減少に努めた結果、平成27年度の収支差額は、計画を上回る14億47百万円を計上したが、経営努力が実ったものであると評価する。

  • コンプライアンス・プログラムの充実とコンプライアンス態勢の強化並びに検査体制の充実を図るため、平成27年度から新たに検査室を設置したことは、評価できる。引き続きコンプライアンス意識の徹底と態勢の充実強化を図るとともに、検査業務についても充実を図っていただきたい。また、反社会的勢力及び不正利用の排除に関する取り組みも徹底していただきたい。

  • 平成27年1月に移行した共同システム(コモンシステム)については、保証協会システムセンターとの綿密な連携により、安定運用が行われていることは評価できる。また、システムリスクに備えた事業継続計画(BCP)を、有効に機能させるため、全役職員に周知徹底を図っていただきたい。

  • 衛生委員会の活動を通したメンタルヘルスケアへの取り組みや一般事業主行動計画等に基づき、よりよい職場づくりのために注力していることは評価できる。また、組織力強化と人材育成の見地から、各種研修を強化しているが、社会状況の目まぐるしい変化に対応すべく、職員に対し常に意識やスキルを高める機会を与えるため、研修の内容や方法等について、引き続き工夫を凝らしていただきたい。

以上

 

 


群馬県信用保証協会 〒371-0026 群馬県前橋市大手町3-3-1 TEL 027-231-8816