信用保証協会とは三つの支援保証利用のご案内コンプライアンス・個人情報情報公開
保証協会へのアクセス制度検索ご相談窓口よくある質問リンク集
群馬県信用保証協会トップページ > 情報公開目次 >

情報公開


 

平成24〜26年度中期事業計画の評価

1. 地域の動向及び信用保証協会の実績

(1)地域経済及び中小企業の動向
 平成24年12月に発足した新政権のアベノミクス効果により、大企業を中心に企業収益の好転や雇用・所得環境が改善するなど、基調としては回復基調で推移しましたが、平成26年4月の消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動や、円安進行による原材料など仕入コスト負担が重くなる中、価格転嫁ができない中小企業・小規模事業者(以下「中小企業」という。)の景況感は未だ低迷しており、企業収益の改善に波及するまでには時間を要すものと思われます。

(2)中小企業向け融資の動向
 日本銀行前橋支店(以下「日銀前橋」という。)の管内金融経済概況によると、県内金融機関の貸出金残高は、平成24年度後半までは前年を下回る状況が続いていましたが、平成25年2月に増加に転じて以降、一貫して前年を上回る状況で推移しました。また、金利は、下降傾向で推移しました。
 日銀前橋の短観における中小企業の金融機関の貸出態度判断DIは、一貫して「緩い」が「厳しい」を上回る状況で推移しました。

(3)群馬県内中小企業の資金繰り状況
 日銀前橋の短観によると、中小企業の資金繰り判断DIは、一貫して「楽である」が「苦しい」を上回る状況で推移しました。

(4)群馬県内中小企業の設備投資状況
 日銀前橋の短観によると、設備投資実績は、平成24年度が製造業マイナス、非製造業プラス、平成25年度、平成26年度が製造業、非製造業ともにプラスとなりました。

(5)群馬県内の雇用情勢
 群馬労働局によると、平成24年9月に1倍を割り込んだ有効求人倍率は、平成25年5月に1倍を上回り、以降一貫して1倍を上回る状況で推移しました。
 日銀前橋の短観によると、雇用人員判断DIは、平成24年度は「過剰」が「不足」を若干上回るか均衡状態で推移していましたが、平成25年6月以降、「不足」が「過剰」を上回る状況で推移しました。

(6)当協会の実績
 保証承諾額は、セーフティネット保証5号(100%保証)の指定業種の減少や、低金利情勢下での保証料率の割高感等の要因により、一貫して減少傾向で推移し、平成24年度が1,500億37百万円(計画比82.4%・前年度比81.7%)、平成25年度が1,216億77百万円(計画比76.0%・前年度比81.1%)、平成26年度が1,069億60百万円(計画比79.2%・前年度比87.9%)となりました。これに伴い、保証債務残高は、平成24年度末が5,762億31百万円(計画比92.0%・前年度比91.4%)、平成25年度末が5,176億29百万円(計画比94.5%・前年度比89.8%)、平成26年度末が4,626億89百万円(計画比95.3%・前年度比89.4%)と減少傾向で推移しました。
 代位弁済は、金融円滑化法の趣旨を踏まえ、条件変更や借換保証に積極的に取り組んだことや、経営・再生支援の強化が功を奏し、一貫して減少傾向で推移し、平成24年度が161億23百万円(計画比89.6%・前年度比90.7%)、平成25年度が122億86百万円(計画比68.3%・前年度比76.2%)、平成26年度が98億1百万円(計画比89.1%・前年度比79.8%)となりました。
 回収は、担保や第三者保証人のない求償権が増加していることから、平成24年度が25億4百万円(計画比108.9%・前年度比92.7%)、平成25年度が21億98百万円(計画比104.7%・前年度比87.8%)、平成26年度が20億24百万円(計画比101.2%・前年度比92.1%)と減少傾向で推移しました。

2.中期業務運営方針についての評価

(1)中小企業の金融円滑化と政策保証の推進
 公的機関として中小企業の金融円滑化に取り組み、地域経済の安定と振興に貢献することの重要性を認識し、中小企業の資金ニーズ及び経営実態に即した政策保証について、国や地方公共団体と連携を図りながら推進しました。
 平成21年12月に施行され、平成25年3月に終了した中小企業金融円滑化法(以下「金融円滑化法」という。)の趣旨を踏まえ、金融機関と連携して条件変更や借換保証による返済緩和に積極的に取り組みました。条件変更承諾件数は、平成24年度が14,566件(前年度比105.3%・構成比48.1%)、平成25年度が15,443件(前年度比106.0%・構成比53.1%)、平成26年度が15,240件(前年度比98.7%・構成比55.8%)となり、高水準で推移しました。
 借換保証の保証承諾は、平成24年度が519億35百万円(前年度比101.2%・構成比34.6%)、平成25年度が365億99百万円(前年度比70.5%・構成比30.1%)、平成26年度が284億11百万円(前年度比77.6%・構成比26.6%)となりました。
 セーフティネット保証5号は、平成23年3月の景気対応緊急保証終了後も原則全業種指定が続いていましたが、平成24年11月以降、細分類で約4割が指定から外れるなど、認定業種の見直しがなされ、保証承諾は平成24年度が435億93百万円(前年度比61.2%・構成比29.1%)、平成25年度が197億38百万円(前年度比45.3%・構成比16.2%)、平成26年度が41億33百万円(前年度比20.9%・構成比3.9%)と大幅に減少しました。対象から外れた企業についても、群馬県経営サポート資金(Aタイプ)等の地方公共団体保証制度等を活用し対応しました。
 中小企業の経営改善を後押しするため、経営力強化保証、経営改善サポート保証等の積極的な活用を図り、経営改善計画策定とモニタリングを通じて、金融支援と経営・再生支援の一体的な取り組みを推進しました。平成24年10月に創設された経営力強化保証は、セーフティネット保証5号の認定業種の減少に伴う借換保証の受け皿としても利用され、保証承諾は平成25年度が12件、4億8百万円、平成26年度が35件(前年度比291.7%)、7億63百万円(前年度比187.1%)と大幅に増加しました。平成26年1月に創設された経営改善サポート保証は、平成26年度の保証承諾が32件、12億94百万円となりました。
 平成26年2月の記録的な大雪により被害を受けた中小企業に対して、特別相談窓口を設置したほか、県が経営サポート資金の融資利率を引下げしたことに連動し、当協会でも保証料率を0.1%引下げて支援しました。
 平成26年6月の富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産登録を機に、新たな商品開発等に取り組もうとする中小企業に対して、県が中小企業パワーアップ資金に「世界遺産登録関連要件」を追加したことに連動し、当協会でも保証料率を0.1%引下げて支援しました。

(2)適正保証の推進
 当協会がその使命である金融の円滑化や企業支援に取り組むためには、その基盤となる協会収支の安定と信用保険収支の改善が喫緊の課題であり、信用補完制度を持続可能なものとするため、金融機関との連携を強化し、個々の企業の実態把握を行い、適正な保証推進に取り組みました。
 目利き能力を発揮して企業の信用力を積極的に評価するとともに、保険収支の改善を考慮して、企業実態を正確に把握したうえで、必要に応じて金融機関担保の活用や協調支援を行いました。また、金融機関との協調支援を円滑に推進するために、信用補完制度の持続性を高めるための取り組み方針に基づいた協調支援の考え方を協会職員に周知させるとともに、金融機関に対しては保証業務連絡協議会において協会の考え方を説明し、理解と協力を要請しました。
 平成25年度は、保証利用者数の拡大を図るため、金融機関を個別に訪問して保証利用者数の拡大を要請するとともに、保証業務連絡協議会等において、保証利用者数の拡大要請と、平成26年度金融機関感謝状贈呈の選考基準に「保証利用者数の増加」を追加することを説明して、推進を図りました。
 平成26年度は、保証債務残高の減少等の諸課題を検討するため、残高上位4金融機関と「信用補完制度に関する情報交換会」を3回開催しました。意見交換を踏まえて策定した取り組み方針に基づいて、役員が県内金融機関を訪問し、情報交換を行う中で、信頼関係・協力関係の強化に努めたほか、「金融機関若手職員向け信用保証基本研修の開催」「金融機関向け勉強会の強化」「金融機関内部勉強会への講師派遣」「事前相談書の導入」「パートナー保証の創設」等の具体策について検討し、随時実施しています。
 金融機関向け勉強会等の開催回数は、平成24年度が22回、平成25年度が26回、平成26年度が40回と増加し、保証協会に対する理解を深めていただくとともに、連携強化を図りました。
 代位弁済の抑制を図るうえで、特に大口保証先の代位弁済を防ぐことが重要であることから、平成24年度は大口保証先(保証債務残高2億円以上)に対して123企業の現地調査を実施し、すべての大口保証先の決算書を徴求しました。
 平成25年度は、個々の企業の実情に即した、効果的かつ適正な金融支援と経営支援に取り組むために、創業支援先、返済緩和先、大口保証先を重点対象として現地訪問に取り組みました。創業支援先については、52企業を訪問して創業後のモニタリングを実施しました。返済緩和先については59企業を訪問して資金繰り相談や経営改善のアドバイス等を行いました。大口保証先については50企業を訪問するとともに、直近の決算書が未提出だった128企業すべてについて決算書を徴求し、業況を確認しました。
 平成26年度は、大口返済緩和先、大口保証先、創業間もない先、セーフティネット保証5号業況報告書対象先等を重点支援先とし、581企業を訪問して、資金繰り相談や経営改善のアドバイス等を行いました。

(3)企業支援の拡充
 中小企業に対して創業・経営・再生の「三つの支援」を効果的に推進するため、金融機関、関係機関と連携し、各種支援業務について積極的に取り組み、多様な支援ノウハウを蓄積しました。また、金融円滑化法の終了を見据えて、個々の企業の実情に合わせた効果的な支援に取り組みました。
 平成24年度の創業に関する保証承諾(創業等関連保証・創業関連保証)は、242件(前年度比78.1%)、12億79百万円(前年度比79.8%)と減少しましたが、平成23年10月に保証推進課内に設置した「創業応援チーム」が、金融機関とのパイプを持たない創業者に対して、創業計画の作成段階から相談に乗り、最終的には金融機関に同行して橋渡しを行うなど、これまでより一歩踏み込んだ支援を行いました。
 平成25年度は、創業支援を最重要課題として、創業応援チームの大幅拡充、創業チャレンジ資金(県創業者・再チャレンジ支援資金B-2タイプ)の創設、創業サポートガイド改訂版発行、FMぐんまによる創業応援番組「チャレンジ・ザ・ドリーム」放送開始、といった4つの柱からなる「創業トータルサポート体制」を構築し、県内の創業機運を盛り上げる努力をしました。その結果、創業に関して330件の相談や保証申込前の事前協議が持ち込まれ、創業に関する保証の承諾は、平成25年度が267件(前年度比110.3%)、15億86百万円(前年度比124.1%)と大幅に増加し、平成26年度は281件(前年度比105.2%)、15億53百万円(前年度比97.9%)となりました。創業チャレンジ資金(県創業者・再チャレンジ支援資金B-2タイプ)の利用実績は、平成25年度が65件、3億75百万円となり、さらに平成26年度は116件(前年度比178.5%)、5億86百万円(前年度比156.0%)と、活発な利用が見られました。
 また、前橋市等の創業塾、創業セミナーへの講師派遣に取り組んだほか、県主催の「群馬県創業支援連携会議」に参加して、関係機関との連携強化を図りました。
 金融円滑化法の出口戦略として、平成24年9月に当協会が事務局となり、「群馬県中小企業支援ネットワーク会議」(以下「支援ネットワーク会議」という。)を設立しました。毎年度、全体会議を1回、金融機関、商工会議所等との間でグループ別会議を開催しました。これらの取り組みにより、県内の公的機関、金融機関及び支援機関等の力を結集して面的な支援インフラを醸成し、県内全体の経営改善スキルや再生スキルの向上を図りました。
 また、同時に、経営改善が必要な中小企業に対して、当協会が事務局を務め、関係機関が一堂に会して再生支援を行う「群馬県経営サポート会議」も設立しました。会議開催回数は年々増加し、平成24年度は4企業に対して4回、平成25年度は18企業に対して44回、平成26年度は60企業に対し81回開催し、より一層掘り下げた経営支援に取り組みました。
 相談業務については、金融・経営窓口相談コーナーを中心に、平成24年度は351件、平成25年度は436件、平成26年度は360件ありました。
 平成25年度から始まった認定支援機関による経営改善計画策定支援事業(405億円事業)について、経営改善支援センターと密接に情報交換を行い、金融機関に対して積極的に活用するよう働きかけました。その結果、27企業が経営改善計画を作成し、取引金融機関の同意を得て、支援を受けることができました。平成26年度は、405億円事業に関して中小企業者負担分の2分の1について15万円を上限に補助を開始して、38企業に対して補助を実施しました。
 また、関東経済産業局主催の「中小企業・小規模事業者のためのワンストップ年末特別相談会」、「一日中小企業庁inぐんま」にそれぞれ相談員を派遣しました。そのほか、群馬県中小企業診断士協会との連携による経営改善計画策定の実施や、群馬県が主催し中小企業支援関係者が総結集した群馬県中小企業サポーターズ協議会に参加するなど、関係機関等との連携強化を図りました。

(4)事故管理の強化による保険収支改善
 期中管理に積極的に取り組むことは、中小企業の経営支援につながるだけでなく、地域経済の活性化に寄与するとともに、代位弁済抑制により協会の収支及び国の保険収支改善にも資することから、持続可能な信用補完制度の実現に不可欠であるとの認識のもと、その取り組みを強化しました。
 企業支援課と保証課が連携し、金融機関の本部や営業店を逐次訪問し、延滞先の実態把握や正常化に向けた具体策を協議しました。部支店長も初期延滞先を含めた延滞先の削減に向けて積極的に関与し、代位弁済の抑制に取り組みました。
 また、保証課においては所管区域内の延滞率の高い営業店を訪問して、個々の延滞先についてヒアリングを行い、早期の延滞解消を働きかけました。こうした延滞管理を通じても延滞率が高く改善傾向のない営業店については、企業支援課と保証課が協働で当該営業店を直接訪問して、延滞管理強化をするなど、早期の延滞解消に向けて取り組みました。また、平成26年度は、3名の支店長等経験者を専任担当者として配置し、延滞2回、期限経過1ヶ月以上の企業を担当し、延滞解消に向けた折衝を行いました。
 その結果、延滞率は平成24年度の0.78%から、平成25年度の0.67%、平成26年度の0.43%へと大幅に改善しました。
 企業再生の実現に向けて、中小企業再生支援協議会をはじめ金融機関及び関係機関との連携を強化してきました。平成24年度は、求償権消滅保証、求償権一部放棄、不等価譲渡、第二会社方式(会社分割)といった再生支援の新手法を計5企業に実施しました。
 特に中小企業再生支援協議会とは、毎月定例会議を開催していますが、定例会議にとどまらず情報交換を日常的に行い、スキルアップを図りました。平成24年度は31企業、平成25年度は57企業、平成26年度は63企業に対する再生計画の作成に参画しました。
 また、平成26年度は整理回収機構や地域経済活性化支援機構による直接放棄等高度で複雑な手続きを必要とする支援をそれぞれ1企業ずつ行いました。
 事故受付は、平成24年度が194億47百万円(前年度比99.1%)、平成25年度が138億86百万円(前年度比71.4%)、平成26年度が120億2百万円(前年度比86.4%)と、一貫して減少傾向で推移しました。しかし、事故受付をした企業の経営環境は非常に厳しく、休業、廃業・債務整理委任等が増加し、正常化できる先は大幅に減少している中、企業訪問、金融機関訪問、来会要請等を積極的に実施し、業況把握に努めるとともに、条件変更や借換保証を有効に活用し、事故先の正常化に注力してきました。また、長期化している事故先について、毎年度2回一斉見直しを行い、事故先の整理を図りました。平成26年度は、新たな試みとして、事故先を正常化する際に経営支援メニューの活用を提案するなど、一歩踏み込んだ経営改善にも努めました。事故調整額は、平成24年度が46億39百万円(前年度比78.4%)、平成25年度が42億9百万円(前年度比90.7%)、平成26年度が28億13百万円(前年度比66.8%)と減少傾向で推移しました。事故残高は、平成24年度が106億60百万円(前年度比89.8%)、平成25年度が81億38百万円(前年度比76.3%)、平成26年度が75億74百万円(前年度比93.1%)と減少傾向で推移しました。
 代位弁済は、事故管理の強化をはじめ、金融円滑化法の趣旨を踏まえた条件変更や借換保証の推進、初期延滞先管理の強化等が奏功し、平成24年度が161億23百万円(前年度比90.7%)、平成25年度が122億86百万円(前年度比76.2%)、平成26年度が98億1百万円(前年度比79.8%)と減少傾向で推移しました。

(5)代位弁済事務の合理化
 代位弁済が避けられないと判断された場合、期限の利益喪失後早期に代位弁済請求を受付し、速やかな代位弁済を実行するように事務処理の効率化に努めました。期限の利益喪失後2か月以内の代位弁済請求受付の割合は、平成21年度から平成23年度までの平均が全体の24.7%であったのに対し、平成24年度が全体の70.1%、平成25年度が全体の64.3%、平成26年度が全体の62.0%と大幅に増加しました。
 また、代位弁済請求受付後2か月以内の代位弁済実行の割合は、平成21年度から平成23年度までの平均が全体の38.7%であったのに対し、平成24年度が全体の94.3%、平成25年度が全体の94.6%、平成26年度が全体の89.2%となりました。平成26年度は、構成比としては若干の減少となったが、事務処理の合理化として定着しており、代位弁済被請求残高は、平成24年度が26億44百万円、平成25年度が14億22百万円、平成26年度が13億32百万円と減少しています。

(6)求償権回収の最大化
 担保に過度に依存しない保証及び「第三者保証人の原則非徴求」により回収困難な求償権が増加しており、求償権回収を巡る環境は非常に厳しい状況となっていますが、健全な協会収支の維持及び保険収支の改善に向け、現地調査による現況把握、法的措置の申立、休日督促・夜間督促、サービサーの活用、コンビニ入金、管理事務停止、求償権整理等により、回収の最大化に努めました。
 求償権となった企業は、営業継続中であっても厳しい経営内容の先が多いですが、管理課において、それらの中から求償権消滅保証の候補先として企業を抽出して決算書徴求等を行い、企業支援課に情報提供を行いました。再生支援による求償権の回収実績は4企業1億26百万円で、事業再生計画に基づく債権の一部放棄を2企業について行い、経営者保証ガイドラインによる保証人の免除を2企業4名について実施し、事業再生への支援を行いました。

(7)広報、人材育成、電算システム移行等の取り組み
 信用補完制度を健全に運営するには、保証業務のみならず、支援業務や関係機関との連携体制、信用補完制度の仕組み等についても、中小企業に理解してもらうことが大切であり、そのために、適切な広報活動に取り組みました。中でも、当協会が注力している「三つの支援」業務については、積極的な広報により周知を図りました。
 平成24年度は、「東日本大震災及び円高に係る保証制度のご案内」と「群馬県中小企業支援ネットワーク会議・群馬県経営サポート会議と経営力強化保証制度のご案内」の2種類のチラシを作成、関係機関に幅広く配布し、周知に努めました。
 平成25年度の最重要課題と位置づけた創業支援については、4つの柱からなる「創業トータルサポート体制」を展開しました。ぐんまちゃんを活用したチラシ20,000枚、クリアファイル10,000枚を作成し、幅広く配布しました。当協会がスポンサーとなりFMぐんまと共同制作し、平成25年4月からスタートした創業応援番組「チャレンジ・ザ・ドリーム〜群馬の明日をひらく〜」は、放送だけでなく、その内容を文字起しした上で保証月報やホームページに掲載し、一層の周知を図りました。平成23年度に作成した「創業計画サポートガイド」について、平成25年度の創業支援強化に伴い改訂版を発行しました。
 平成26年度は、4つの柱からなる創業トータルサポート体制を引き続き推進しました。「チャレンジ・ザ・ドリーム〜群馬の明日をひらく〜」を平成26年度も継続し、更なる周知を図りました。平成25年度の同番組内容について単行本化し、15,000冊発行、関係機関だけでなく、県下の高校、大学、専門学校、前橋市内の小中学校にも配布したほか、各種創業セミナーの参加者にも配布し、若者や女性の起業意欲向上に取り組みました。
 平成19年度から毎年度発行している「ぐんまグッドサポートガイド(三つの支援小冊子)」について、各支援事例をひとつずつ追加して内容の充実を図った改訂版を作成し、関係機関に配布しました。「群馬県信用保証協会のあらまし(ディスクロージャー誌)」(平成26年度から「群馬県信用保証協会レポート」に名称変更)、「信用保証ガイド」についても発行しました。
 そのほか、群馬テレビ「ビジネスジャーナル」の定期出演(半年に1回)、東京信用保証協会主催のビジネスフェア「江戸・TOKYO技とテクノの融合展」への出展企業3社紹介及び出展支援、群馬イノベーションアワード・群馬イノベーションスクールへのフィナンシャル・サポーターとしての協賛及び参加、保証月報やホームページ、マスコミの活用(記事・広告の双方)による適切な情報発信等により、当協会の取り組みに係る広報に努めました。
 中小企業によりよい保証サービスを提供するためには、個々の職員の能力を高めるとともに、その能力を十分に発揮できる組織体制及び職場環境の整備が重要であり、これに積極的に取り組みました。
 連合会等の定例研修以外にも、外部講師講演会、企業訪問研修、他協会視察、各種外部研修等により、人材育成に努めました。
 資格取得を推進している中小企業診断士については、平成25年度に1名、平成26年度に1名が取得し、さらに平成26年度は3名が合格し、平成27年度に資格を取得することから、職員の中で中小企業診断士の資格を有するものは13名になる予定です。
 また、職員の均質的な能力の向上等を図ることを目的として全国信用保証協会連合会が実施している「信用調査検定プログラム」はマスター(上級)、アドバンス(中級)、ベイシス(初級)の3段階がありますが、積極的に受験を呼びかけ、平成24年度はマスター6名を含む14名、平成25年度はマスター1名を含む14名、平成26年度はマスター4名を含む17名が合格しました。
 職場環境向上のため、毎月1回開催している衛生委員会において、職員のメンタルヘルスケアに関する議題を主要なテーマとして取り上げ、その議事録と議題に沿った資料などの情報を全職員にメールで配信しました。心の健康問題が職場に与える影響が大きくなっており、メンタルヘルス対策が重要な問題になっていることから、専門業者によるメンタルヘルスチェックを全職員に実施、外部講師によるメンタルヘルス研修会を実施しました。また、一般事業主行動計画に掲げたとおり、所定外労働時間を削減するために、毎月第1・第2水曜日を「ノー残業デー」と定め、平成25年度からは毎月第1・第2の月曜日と水曜日に拡充し、働きやすい職場づくりに取り組みました。
 平成27年1月の新電算システム(コモングループ)への移行に向けて、その進捗管理等を堅実かつ合理的に行うため、平成24年7月、全体的なとりまとめを行う「コモンシステム移行委員会」と、その下部組織である8つのワーキンググループを設置し、活動を開始しました。平成25年度は、システム移行に際して発生する重要な業務変更等の課題について、その対応を慎重かつ迅速に検討し結論を持つことが必要であることから、より機動的にこれを専門に行う組織「特別課題検討小委員会」を設置し、各担当者が強い自覚を持って活動に取り組みました。
 視察については、支援協会である埼玉県信用保証協会を積極的に訪問しオペレーションの確認等を行ったほか、各ワーキンググループの課題別に9協会を訪問しました。また、県・市町村、金融機関、連絡所等関係機関にも周知を図りました。
 平成26年度は移行の年であることから、特別課題検討小委員会をコモンシステム移行委員会に吸収し、システム移行担当部長を設けるなど、大幅な組織強化を行いました。コモンシステム移行委員会、電算課員、ワーキンググループをはじめ、役職員が一丸となって懸命に移行に向けた作業を続けた結果、平成27年1月13日のシステム移行を成功裡に終わらせることができました。
 信用保証協会としての社会的責任を再認識し、コンプライアンス態勢の更なる充実・強化に努めました。
 コンプライアンス委員会の活動を中心に、コンプライアンス・プログラムに基づき、さまざまな取り組みを行いました。具体的には、コンプライアンス・チェックシートの内容見直し及び実施・検証、DVD研修、外部講師による研修、コンプライアンス関係諸規程の読み合わせの実施、運転免許証の確認、人権啓発研修会の開催、各種会議におけるコンプライアンス徹底の依頼、ホームページでの取組姿勢掲示、ディスクロージャー誌への取組姿勢掲載、内部監査におけるコンプライアンスに係る事項の監査(随時)等を実施しました。
 また、個人情報保護宣言の掲示、個人データ取扱状況の点検等、個人情報保護にも取り組みました。
 反社会的勢力の排除に関する取り組みを強化すべく、事務所にポスターを掲示や、反社会的勢力に関する情報のデータベース化、群馬県暴力追放運動推進センターとの連携及び情報収集体制の構築に向け検討を進めました。併せて、反社会的勢力との対応マニュアルについても改定を行いました。また、「保証月報」において「反社会的勢力とは取引しない」宣言文を毎月掲載し、ホームページにも掲載しました。
信用保証協会法第35条に係る報告については、保証料等誤徴収事案等が5件あり、各々について速やかに事案の分析及び再発防止策を講じました。

3.外部評価委員会の意見等

  • 平成24年度から平成26年度の3年間においては、保証承諾、保証債務残高ともに大きく減少したが、金融機関との「信用補完制度に関する情報交換会」や「金融機関若手職員向け信用保証基本研修の開催」「金融機関向け勉強会の強化」「金融機関内部勉強会への講師派遣」等の実施により連携強化に努めたことは評価できる。今後も関係機関との連携を密にし、中小企業の資金ニーズに的確に対応し、信用保証に引き続き積極的に取り組んでいただきたい。一方、金融円滑化法の趣旨を踏まえ、条件変更、借換保証等に積極的に取り組むとともに、経営支援・再生支援に力を注いだことにより、代位弁済が減少したことは、喜ばしいことである。依然として多くの中小企業が厳しい状況にあることから、支援業務にも引き続き万全の体制で取り組んでいただきたい。

  • 国及び県の施策に呼応して、4つの柱からなる「創業トータルサポート体制」を構築・推進し、創業に係る多面的な金融・経営支援や、創業意欲を醸成するための広報について、踏み込んだ取り組みをしたことは、今後県内の開業率向上に寄与する重要な取り組みであると評価する。県内経済の活性化に繋がる意義のあることであり、引き続き積極的に対応していただきたい。

  • 経営支援について、支援ネットワーク会議等の活動や、企業支援課による支援体制の強化、認定支援機関等関係機関と連携した経営改善計画策定支援にかかる中小企業者負担分の費用補助開始など、年々取り組み内容が強化されてきていることは、中小企業にとって心強いことである。引き続き中小企業の立場に立った親身な支援業務を実施していただきたい。

  • 国の方針や社会情勢の変化により、担保や第三者保証人のない求償権が増加している中で、回収実績を上げるのは厳しい状況にあるが、積極的に現地調査を行うなど、現況把握に努力している。引き続き求償権先の状況に応じて、早期かつ効率的な回収に取り組むとともに、再生支援にも積極的に取り組むことを期待する。

  • 保証承諾、保証債務残高が大きく減少する中にあって、条件変更や借換保証、初期延滞先管理の強化、経営支援・再生支援に積極的に取り組み代位弁済を抑制した結果、収支差額は安定的に確保されているが、経営努力が実ったものであると評価する。

  • 平成27年1月のコモンシステムへの移行について、コモンシステム移行委員会を中心に全役職員一丸となって取り組み、遺漏なく移行を成し遂げたことは評価できる。電算システムは業務の根幹をなす重要な部分であり、中小企業や関係機関に与える影響も大きいことから、今後の安定的な運用に努めていただきたい。

  • 衛生委員会の活動活発化や一般事業主行動計画の実行など、よりよい職場づくりのために注力していることは評価できる。また、組織力強化と人材育成の見地から、各種研修を強化しているが、社会の状況が目まぐるしく変化する中で、職員に対し常に意識やスキルを高める機会を与えることが大切であり、研修の内容や方法等について、引き続き工夫を凝らしていただきたい。

  • コンプライアンス・プログラムに則りさまざまな取り組みを実施しており、コンプライアンス態勢は着実に強化されていることが窺える。引き続きコンプライアンスの徹底を図っていただきたい。また、反社会的勢力及び不正利用の排除に関する取り組みも徹底していただきたい。
以上
 

 


群馬県信用保証協会 〒371-0026 群馬県前橋市大手町3-3-1 TEL 027-231-8816