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平成26年7月3日(第16回)放送【1】

【プログラム】
●トップインタビュー:株式会社松村乳業 松村武社長
●群馬県信用保証協会からのお知らせ:「ぐんまグッドサポートガイド」「信用保証ガイド」について
●チャレンジ企業紹介コーナー:株式会社ほんやら堂

プロローグ

司会

 梅雨が明ければ、いよいよ夏本番。日よけや風通しの工夫、それから冷たい食べ物などで上手に涼しさを取り入れて夏を乗り切りたいなと思います。ご案内役の奈良のりえです。
 この「チャレンジ・ザ・ドリーム」では、大企業トップへのインタビューなどを、およそ1時間にわたってお伝えしていますが、今日のトップインタビューは、これからの時期に欠かせない冷たい食べ物にも関係のある会社です。アイスクリームや冷凍食品の卸売りや自動販売機事業などを手がける、高崎市の株式会社松村乳業の松村武社長にお話を伺います。松村乳業を中心とする、合わせて9社のグループ企業があり、関東一円と北陸、東北などの1都13県に合わせて21の拠点を置いています。グループの年間売上高は300億円に届く勢いです。そんな松村乳業のスタートは、松村社長が高校を卒業してすぐに始めたアイスキャンディの卸売りだったそうです。これが成功して事業を拡大、業界大手に成長しました。起業の様子や事業拡大のポイント、信念、プライベートな一面など、松村社長にお話を伺っていきます。また、番組後半は、癒やし系雑貨の企画・製造・販売を手がけている高崎市の株式会社ほんやら堂への訪問インタビューをお送りします。

トップインタビュー

株式会社松村乳業 松村武社長

司会
株式会社松村乳業の松村武社長にFMぐんまのスタジオにお越しいただきました。今日はどうぞよろしくお願いします。
松村社長

よろしくお願いいたします。

司会
いやあ、もうアイスキャンディが本当に毎日のように食べたい季節になってきましたね。
松村社長
そうですね。
司会
社長もやっぱり毎日召し上がるんですか。
松村社長
ええ、毎日のように食べますよ。
司会
そのキャンディのスウィートなイメージがあると言ってもいいですか、松村社長。
松村社長
ああ結構、何と言われても大丈夫。
司会
表情が豊かで笑顔がお優しい松村社長にお話をいろいろ伺っていきたいと思います。
松村社長
はい。

高校卒業後18歳で創業

司会
村社長は1942年(昭和17年)生まれの、現在72歳。
松村社長
はい。
司会
県立高崎商業高校の出身ということなんですけれども、高校を卒業して、3カ月後にアイスキャンディの卸売りの事業を始めたそうですね。
松村社長
はい。
司会
例えばほかに、どこかにお勤めになるとか、大学に進学するとか、そういう選択肢はなかったんですか。
松村社長
あったんですけど、自分で、人さまに使われる身分じゃなくて、皆さまを活用できる、そういう仕事をやってみたいということで、そのためには自分で仕事をやる以外にないなと思って、それで始めたんですよ。
司会
例えばリーダーシップを取るのが好きとか、人をまとめたりするのがお得意だったんですか。
松村社長
得意だかどうだか知りませんけど、一度、高校2年生のときに、新宿の伊勢丹の通りで、たくさん人がいますよね。
司会
いますね。
松村社長
それで対面から歩いてくる女性に声を掛けて、お茶に誘えたら合格ということで、仲間5人とやったわけですね。
司会
すごいですね。どうでした?
松村社長
そうしたら、自分が、それ、成功できたんです。
司会
はあ。
松村社長
3人連れの女の子に、「ぜひ一緒にお茶をいかがですか」って言ったら、「いいわよ」って付いてきてくれたの。
司会
人を引き付ける何かを持っていらっしゃるんですね。
松村社長
いや、どうだか知らないけど。それが、それまでは女性と正面で会っても、ポッと赤くなって、恥ずかしくてしゃべれなかったんです。
司会
それがなぜできたんでしょうね。
松村社長
やってみようと思ってチャレンジしたら、できたんですよ。
司会
そして、アイスキャンディの卸売りを松村社長はお選びになったんですけれども、これはどういったところからアイスキャンディに目を付けたんですか。
松村社長
いろいろ、自分なりにいろんな話を調べて、現金でできる商売は何かということで、大資本がなくてもできる、要するに小資本でできる仕事ということですから。
司会
要はその仕組みとしては、どこかから買ってきて、それを卸すということでいいんですか。
松村社長
卸していただいて、それを持って、いろんな商店に自分のアイスを買ってくださいということでお願いに行って、1軒、また1軒という形で訪問しながら買っていただいたということなんですよ。
司会
でも、そのときというのは、もうそういったことを手がけている方がいたわけですよね、会社があったわけですよね。
松村社長
そう、もうみんな、決まっていた。これ、定番で。もう特約店制度っていうのが全部決まっていて、入る隙がなかったんです。
司会
そんな隙がない事業をやれるもんですかね。
松村社長
ですから、自分の周りの皆さんが、「今始めたって、失敗するのが目に見えてるからやめなさい」って、異口同音に言ってくれたんです。
司会
松村社長はその反対を押し切って始めたわけですか。
松村社長
なせば成るんです。
司会
なせば成る。
松村社長
やってみるっていうことで。
司会
何となくいけるかなっていうものがあったんですか。
松村社長
いや、行動力。若いし、18歳でしょう。それで、人さまの3倍仕事ができれば、ほかの人にだんだん近づくんじゃないか、追い付けるんじゃないかっていう、そういう形で、朝から夜中まで仕事をしようということで、それで日々過ごしたんです。
司会
でも松村社長、さっきおっしゃったように、もう特約店が決まっているところを、どうやって入っていくんですか。
松村社長
だから、「ぜひアイスキャンディを卸していただけますか」って言ったら、その会社が高崎市内の鞘町にあって、「じゃあ榛東村とか、群馬町、そっちなら売っていいですよ」と。
司会
いわゆる社長が新規開拓をしていったわけですね。
松村社長
そう。
司会
で、当時って、どのようにそれを販売していったんですか。
松村社長
まだ当時は電気冷蔵庫がなかったんです。
司会
じゃあ、どういうふうにして保管というか、していたんでしょうね。
松村社長
魔法瓶という……。
司会
魔法瓶?
松村社長
ええ。あれの業務用の魔法瓶って、細長い筒のやつが、上がこうなっていまして、コルクのふたをこういうふうにするんです。
司会
コルクで?
松村社長
ええ。ドライアイスを入れて、朝から夜までもつんです。
司会
そこに、では、朝、アイスを運んで、また……。
松村社長
そう。1袋に50個入っている、ビニールの袋に。全部裸なんですよ。包装なんかしてないんで。1個5円売りっていうので、それを4円で納めていって、最初そういう仕組みだったんです。
司会
今ほどいろんな技術が発達していない中で、その運ぶ過程で溶けちゃったりとか、そういうのは大丈夫だったんですか。
松村社長
そのころはまだオートバイっていうのもほとんどない時代で。
司会
榛東までどうやって運んだんですか、社長。
松村社長
自転車で、荷物を運ぶ用の自転車っていうのがあったんだ。後ろがこういうふうに、このぐらい大きい。
司会
結構大きく……。
松村社長
この鉄の枠みたいなところにしてあって……。
司会
ええ、荷物が置けるようになっていて……。
松村社長
そう。それで、ハンドルを持って、足をこぐんです。と、スーパーカブの前身の、それでそのエンジンを回して、それでこういうふうに走るっていうのがあったんです。
司会
それで1日、いろんなところを回って。
松村社長
そう。それで、いざお客さまに買ってもらおうと思って行ったんだけど……。
司会
どうでした?
松村社長
お店の玄関を入れないで、通り過ぎちゃうんですよ、これが。
司会
敷居がこう……。
松村社長
そうそう、敷居をまたげなかった。
司会
またげなかった。
松村社長
それで、何周かして、それじゃ駄目だっていうので、その前で止まって、目をつぶってその敷居をまたがせていただいて、「こういう者ですけど」っていうことで、ぜひ自分のアイスを買ってくださいっていう、そのお願いをした。
司会
まさに飛び込んで、ご自分で開拓をしていったわけですか。
松村社長
そういうことなんですね。
司会
で、それはうまくいったんですか。
松村社長
そう。最初は2〜3日は駄目だったんですけど、何度か行くうちに、「じゃあ、あなたの買ってあげるよ」って買ってくれるんです。
司会
でも、そのときには、ほかのアイスキャンディ、ほかのお店のものがあるわけですよね。
松村社長
そう、ほかの店のほかの会社がお貸ししている魔法瓶の中に買ってもらうんですよ。
司会
入れちゃうんですか、社長。
松村社長
ヤドカリみたいに買ってもらっちゃう。そうすると、相手の会社がやっぱりだんだん怒るんです。
司会
怒りますでしょうねえ。そのあたりっていうのは、どのように調整して?
松村社長
そんなことを何回かしている間に、自分もだから魔法瓶を何本か購入して、それを代わりに持ってきますからということで。そうすると今度は、自分の製品を100パーセント売ってくれるんですよ。
司会
まずは、あった魔法瓶というか、他社のところにアイスキャンディを忍ばせて、だんだん売上を上げていって……。
松村社長
そう。買ってもらうと、向こうが今度は来ても入らないんですよ。売れる店なんか、1日、6回から7回行ったんですから。
司会
そんなに行くんですか。
松村社長
それでみんな、すぐ買ってもらっちゃうんですから。相手が来たものが入らない、納品できないんです。
司会
そうですよね。もともとあった会社というのは、アイスキャンディの会社などの方が来ても、もう社長のところの商品でいっぱいになっているわけですものね。
松村社長
そうなんです。
司会
で、そういう中でちょっと反発もあったけれども、そういうところから、今度はご自分のところの魔法瓶のケースを持っていって、で、納めて。
松村社長
それで、専売で今度はしてくれるんです。
司会

社長、なかなかのフットワークですねえ。

松村社長
それで、日々、それで成功しだしたでしょう。それで、目標は1日1軒という、新規のお客さま、毎日1軒というので、それをずっとやったんですよ。
司会
それはちょっとハードすぎませんかね。どんなことを考えながらやってらっしゃったんですか、そのとき。
松村社長
まだ暇な時は、そのお店さんの、何でもお手伝いをするんですよ。
司会
え?
松村社長
お客さんの軒数がまだないでしょう。
司会
だって1日何軒も回るのに、そのお店さんに行ったときに、ちょっとお手伝いをするんですか。
松村社長
そう。お掃除だって、何だって、みんなしちゃうんですよ。
司会
それで10代の若い青年がそんなに頑張ってやってらしたら、お店の方はねえ。
松村社長
「買ってやれ」って言うんですよ。
司会
なりますよね。懐に入るのがうまいですね、お上手ですね。
松村社長
だんなは「買ってやる」って言うし、そこのおかみさんは、「あの子は一生懸命やるから、あの子から買いましょう」っていうことで。そういう形で1軒1軒と、どんどんお客さんが増えていった。
司会
それで増やしていったわけですね。でも、それだけ今度、売れるようになってくると、倉庫も必要になってきたりとか、いろいろとまた増やさなくてはいけない部分が出てきますよね。そのあたりは社長、どのようにしていったんですか。
松村社長
銀行にお願いに行って、群馬銀行の、駅のところに今でもあるんですけれども、そこへ行って、「60坪の土地があるんだけれど、それを買って冷凍庫を30坪ぐらいつくりたいんで、お金を貸していただけますか」っていう話で、お願いに行って、貸してくれたんですよ。
司会
それは起業してからどのぐらい、何年ぐらいたってですか。
松村社長
2年ぐらいじゃないですかね。
司会
もう2年でそこまで。
松村社長
ええ。
司会
二十歳そこそこの青年が、銀行に行ってするわけですか。
松村社長
知らないお客さんに飛び込むのも、銀行に飛び込むのも同じですね。
司会
すごい。やっぱり決断するときって、一歩引くよりも、先を見て前向きに取り組んでいったほうがいいんでしょうかね。
松村社長
いいんでしょうね。自分なんかそういうふうに判断しちゃうんですよ。
司会
怖さよりも未来。
松村社長
だって、できませんって言ったら、何もできなくなっちゃう。
司会
そうですね。
松村社長
ねえ。

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