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平成27年12月3日(第33回)放送【4】

【プログラム】
●トップインタビュー:医療法人社団美心会 黒澤功理事長
●チャレンジ企業紹介コーナー:株式会社ダンボワークス

チャレンジ企業紹介コーナー

株式会社ダンボワークス

司会

「チャレンジ・ザ・ドリーム〜群馬の明日をひらく〜」、続いては訪問インタビューです。今日ご紹介するのは、人材派遣や請負事業、車いすの製作などを手がけている、大泉町の株式会社ダンボワークスです。ダンボワークスは9年前に、深浦学社長が34歳の若さで設立した会社です。当初は人材派遣の事業のみでしたが、その後、車いすの製作などを行う福祉事業部を立ち上げました。そして、車いすの製作を行う中で、古くなった車いすを再利用し、低価格で提供するとともに、海外に支援として贈る仕組み、ぞうさんの贈りものをつくり、昨年度、群馬県のビジネスプランコンテストで最優秀プランに選ばれました。若くして起業、そして新しいビジネスプランの構築。深浦社長はどんな方なのでしょう。明和町にあるダンボワークス福祉事業部を訪問して、深浦学社長にお話を伺ってきました。

司会

私は今、明和町にあるダンボワークス福祉事業部に来ています。深浦学社長にお話を伺います。どうぞよろしくお願いいたします。

深浦社長
よろしくお願いします。
司会
お幾つでいらっしゃいますか。
深浦社長
今年、44歳になります。
司会
聞くところによりますと、34歳のときに起業なさったそうですね。
深浦社長
はい。
司会
そのあたりも今日はじっくりと伺っていきたいと思います。車いすや座位保持装置の製作を行っていると聞いているんですが、座る位置に保持と書いて、座位保持装置なんですが、この座位保持装置というのはどのようなものですか。
深浦社長
座位保持装置とは、自分の力でうまく座れない方が、よい姿勢を保持するためのクッションをいいます。
司会
はい。
深浦社長
そのクッションは、車いすに乗せることで、その使用する人の生活環境の改善を促すことができます。
司会
どういった方々がお使いになるんですか。
深浦社長
重いハンディキャップを持っている、そういう方がメインになります。
司会
こちらのお部屋に幾つかその車いすが置いてあるんですけれども、この車いすや座位保持装置、どのようにつくるのか、そのあたりも教えていただいてもよろしいでしょうか。
深浦社長
わかりました。福祉事業部の板山からご説明させていただきます。
司会
板山さん、よろしくお願いします。
板山さん
よろしくお願いします。
司会
部屋には幾つか車いすがあるんですが、今、目の前にあるのは、車いすの骨組みだけのものです。こちらからまずつくるんですか。
板山さん
こちらのほうは、車いすのメーカーさんのほうでつくってもらっております。
司会
隣にある車いすには、フレームの上に、ちょうどクッションが付いています。触ってみるとしっかりしていて、スポーツカーのシート、体をしっかりと固定できるような、そんなクッションが付いています。これが座位保持装置ですか。
板山さん
あ、そのとおりです。
司会
それはどのようにつくっていくんですか。
板山さん
こちらにある採型機という機械があるんですけれども。
司会
これ、普通のマッサージ機のような感じですよね。
板山さん
そうですね。中がビーズクッションになっておりまして、座っていただいた状態でこのクッションの空気を抜くと、クッションの形が座った形になるようになっています。
司会
なるほど。すみません、少し動かしていただいてもよろしいですか。
板山さん
中の空気を抜いていきます。
司会
空気を抜いていくと、あ、どんどん固くなりますね。
板山さん
先に座ってもらった状態で空気を抜いていただいて、形を取っていくような形になります。
司会
型を取るわけですね。
板山さん
そうです。
司会
ということで、板山さんに車いすのご説明をしていただきました。そしてあらためて、ここからは深浦社長にお話を伺います。会社設立のころのことから教えていただきたいんですけれども、ダンボワークスは9年前に深浦社長が34歳で設立したそうですね。
深浦社長
はい。設立当時は、やはり大変でした。机一つ、パソコン一つ、そんな中から始まっていますので、従業員、当時はまだ2〜3人だったんですが、その人間で一つの机を、一つのパソコンを、みんなで使い回して、そんな時期もありました。
司会
そこからのスタートだったんですね。資金面などでは、どうですか。ご苦労などありました?
深浦社長
そうですね。資材だとか、備品をリースするという考えがまだなかったもので、コピー機なんかはアウトレットのお店から買ってきて、自分たちで直してやった記憶もあります。
司会
一つ一つ、ある意味、手づくりで、会社もつくり上げていったわけですね。
深浦社長
そうですね。会社を立ち上げるときに、六畳一間の部屋から始まったんですけれども、実は派遣法で、六畳一間だと免許が取れないんですよ。
司会
ああ、そうなんですか。
深浦社長
それなんで、8畳まで延ばさなくちゃいけない。みんなで壁を壊して8畳にして、審査の方に「これは手づくりかい?」と言われたのも、今、思い出しました。
司会
ところで深浦社長、そのダンボワークスという名前の由来、これ、どんなところからきているんでしょうか。
深浦社長

当時、自分がゾウが好きだった。ゾウというと、皆さん、ディズニーのダンボを思い起こすと思いますが、主人公のゾウさんは、実は耳が大きくていじめられていたわけですよね。しかし、その耳が大きいことを最後には利点として生活を変えていく、人生を変えていくわけじゃないですか。まじまじとあの話を思い起こしてみると、素晴らしいなと思いまして。だったらお名前を頂こうと。そこからダンボワークスのダンボになっております。

司会
あっという間に、もうすぐ10年ということですけれども、3年前になりますね、2012年に福祉事業部を立ち上げたと聞いております。これは社長、どういう理由からでしょう。
深浦社長
一言で言いますと、「ありがとう」と言われる仕事をしたい。派遣事業の話に少しなってしまいますが、弊社が立ち上げて、当時雇用した人間が、やはり年月の経過とともに、どうしても年を取ります。前は楽に慣れた仕事が、少しずつできなくなります。しかし、やはり弊社で雇用して、弊社に籍を置く人間を少しでも長くうちにいてもらうためには、何か受け皿をつくらなくちゃいけない。その中で、やはり福祉に携わる仕事であれば、気持ちよく異動できるのではないか。福祉の仕事を何かやろう。と言いながら、もう一つ、派遣と言うとどうしてもなかなかいいイメージじゃない方が多くいらっしゃいます。そういう中で、利益以外のものを会社として求めたいというのがスタートです。
司会
そのつくるノウハウというのは、どのように学ばれていったんですか。
深浦社長
まあ、有志を募って、うちにレクチャーをくださった企業さんが、大阪に本社がありますから、大阪のほうまで行って、住み込みで、何ていうんでしょう、丁稚奉公ですね。
司会
修業ですか。
深浦社長
はい。行ってきてもらいました。
司会
そうですか。やはり1基目を納品したときというのは、感動したでしょうね。
深浦社長
そうですね。当時、車いすの営業というのが、地場でうまくいかなくて、偶然声がかかったお客さんが富山県だったんです。
司会
ずいぶん遠いですね。
深浦社長
はい。初めは、富山県までの運賃を考えると、断ろうかなと思ったんですが、でも、縁があるんだろう。もし自分たちの仕事が全国になるんであれば、富山ぐらい気持ちよく行かなきゃいけない。そういうこともあって、作業に取りかかりました。採型をする。打ち合わせをする。富山に通います。初めの1回、2回目はうれしいんです。夜、地元のおいしいご飯を食べて、「いいね」なんて話をしていました。しかし、いざ納品が近づくと、「本当にこれでいいのかな」。で、最後の最後にふと気付いたことがあるんです。
司会
はい、何ですか。
深浦社長
車いすを運ぶ車を持ってなかったんです。
司会
組み立てではないんですか。
深浦社長
座位保持装置というものは、車いすにきちんと固定しますので、折り畳みにならないんです。
司会
あ、そうなんですね。
深浦社長
乗用車に乗らないんですよ。どうしようと。レンタカーを借りるなんていう考えも当時は思い浮かばなくて、運ばなきゃ、電車で押してという考えになりました。私と板山で、コロコロ押していきました。
司会
はい。
深浦社長
電車はうまくいったんです。駅へ降りました。お客さんのおうちまで、運ぶ手段がまたないんです。
司会
どうされたんですか。
深浦社長
ちょうど目の前にタクシー会社があったので、お話をして、駅前で工具を使って全部ばらして、それでもトランクが閉まらなくて、「申し訳ない」と謝って、お客さんのおうちまで行きました。そして、家の前で組み立てて、そのとき雑巾も持っていかなかったので、お客さんのおうちで納品前に「すみません、雑巾をください」と言って、タイヤを2人で一生懸命ふいたのを思い出しました。
司会
でも、きっとお客さまはその気持ちというか、熱意は伝わったでしょうね。
深浦社長
そうですね。それが今なお車いすをつくろう、または座位保持をつくろうという気持ちの大部分を占めていることの一つに挙げられます。それは、車いすを納品したときに、親族の方が興味を持って見に来ていたんです。その方が、患者さんが車いすに乗って、自分で外に行くと言ったのを聞いて、涙を流して、「ありがとう」と言われたんです。もうそれが本当にうれしくて、「やっぱり、ありがとうと言われる仕事があるんだ」って、今も強く覚えています。
司会
確信したわけですね。
深浦社長

そうです、はい。

司会
古くなった車いすを再利用し、低価格で提供するとともに、海外に支援として贈る仕組み、ぞうさんの贈りものをつくり、昨年度、群馬県のビジネスプランコンテストで最優秀プランに選ばれましたが、このアイデアは、社長、どのようにして出てきたんですか。
深浦社長
はい。子どもたちの使用する車いすは、補助制度を利用し、定期的につくり変えられています。成長する体に合わない状態ではありますが、十分な機能を有しているものが多くあるんです。それを、新しい車いすを提供するときに引き取りとして頂いてきます。もったいないなと思ったんです。ただ、どうしても多くの方は新しいものが欲しい。新しいものに新しい期待をお持ちになります。しかし機能を有しているわけで、それを私たちがきれいにすることによって、その座位保持装置を手にしたことがない方、見たことがない方に、新しく提供することができれば、新しい喜びを提供できるのではないかと、そういうところを着目して始めました。
司会
反響としてはいかがですか。
深浦社長
そうですね、やはりターゲットを子どもだと絞っていたときには、なかなかうまくいきませんでした。しかし意外なところから、年配の方、おじいちゃんが自分のパートナーであるおばあちゃんに「こういうものはどうかな」とか、そういう問い合わせをいただいたリメイクの車いすは、100%ご購入までつながっているといえます。
司会
リメイクでの低価格というのは、社長、どのぐらいの金額なんですか。
深浦社長
そうですね、大体、通常、新品で30万円ぐらいのものを、弊社のほうでつくり直すことによって、約10分の1、3万円から4万円で提供できると考えています。
司会
そうなんですね。
深浦社長
はい。
司会
海外への支援も無償で行っているということですけれども、今までは、具体的にどのようなところに贈られました?
深浦社長
はい、昨年度は青年海外協力隊、JICAを通じて、スリランカ、ホンジュラスのほうに寄付をさせていただきました。
司会
これはどういった経緯から、海外への支援などを決めたんですか。
深浦社長
ぞうさんの贈りもの活動の一環として、どんなところにユーザーがいるのかな、どんなところに要望があるのかなを探っているところで、青年海外協力隊のほうに行き着きまして、やはり自分たちのつくっている車いすは必ず価値がある。しかし、なかなか認知度がないのであれば、どうすれば知ってもらえるか。正直言いまして、会社の利益と相反する行動もあるのかなと思いますが、ただし、やはり裾野を広げる活動、その一環で、やっぱりメンバーが気付いて、実行している、そう言っていただけたほうが正しいかと思います。
司会
今、お話を聞いていますと、深浦社長、その福祉事業というのは、必ずしも採算が取れるもののようには、なかなか聞こえにくいんですけれども。
深浦社長
まあ、そのとおりです。恥ずかしながら、設立して以来、一度も黒字計上をしておりません。
司会
それでも続けるんですか。
深浦社長
はい。やはり「ありがとう」、あれだけ純粋に「ありがとう」と言われた、この経験を、ほかのメンバーにも味わっていただきたいんです。本当の意味で、福祉に携わっている部署がある、そのことによって、弊社に所属しているメンバーがモチベーションが上がるならば、続けていくことが大事だと思うんですよ。
司会
今後、続けていくためには、社長、どのような方策を取っていこうと思っていらっしゃいますか。
深浦社長
そうですね、やはり他部署との連携で、トータル的に黒字になったとしても、やはりそこの福祉事業部に従事する人間が、いつも赤字だとモチベーションが上がりませんから、今は新しい仕事を担っていただくようにしています。実は半年ほど前から、メンバーで夜な夜な集まって、プログラムというものの勉強を始めました。
司会
また新しいことにチャレンジしているわけですか。
深浦社長
はい。まあ、志が高いわけではないんですけれども、みんなでやっぱり勉強する、または新しい活路を見いだすという意味では、大変貴重な半年間になったと思います。今、福祉事業部という名の下に活動をしていますが、福祉事業部の実態は、半分は、やはりプログラムを作成する、それを売り込むことによって、違う意味の収入になってくる気配があります。
司会
まだまだ挑戦は始まったばかりですね、社長。
深浦社長
そうですね。
司会
最後に、ダンボワークスの今後の目標を教えてください。
深浦社長
みんなで協力し合って、悩みながら、ニッチな部分でいいと思うんです。ダンボワークスとして、今後どのように存在意義があるのかを常に考えながら、みんなで進んでいく。やっぱりそういう会社にしていきたい。または、そういうふうに常々みんなと話し合っている最中です。
司会
わかりました。今日は株式会社ダンボワークスの深浦学社長にお話を伺いました。ありがとうございました。
深浦社長
ありがとうございます。


エピローグ

 夢への挑戦をテーマに、明日へ向かって走っている人を応援する番組「チャレンジ・ザ・ドリーム」。今日は、番組前半は、高崎市の黒沢病院などを運営する医療法人社団美心会の黒澤功理事長へのトップインタビュー、そして後半は、明和町にあるダンボワークス福祉事業部への訪問インタビューでした。トップインタビューの模様は、ポッドキャスト配信も行っています。FMぐんまホームページの「チャレンジ・ザ・ドリーム」のサイトをご覧ください。
 「チャレンジ・ザ・ドリーム〜群馬の明日をひらく〜」、この番組は「頑張るあなたを応援します!群馬県信用保証協会」の提供でお送りしました。ご案内役は、私、奈良のりえでした。


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